2022年2月28日(月)
半田赤レンガ建物にて、トミタパックス(株)が製作したダンボールアート作品の展示とワークショップ(3月19日(土)、20日(日))が行われます。
これがダンボールかと驚くような細かい造形を、ぜひご覧ください。
日時/3月7日(月)~3月20日(日)
9:00~17:00(初日のみ10:00~)
場所/半田赤レンガ建物(半田市榎下町8)
代表/冨田敬子
住所/半田市州の崎町2-140
TEL/(0569)29-3211
2022年2月10日(木)
有楽町にひときわ日本離れした外観の建物がある。中国茶・茶膳・薬膳のお店「漂香茶館」だ。
代表の西山杏実氏は中国福建省出身。なんと元産婦人科医で、さらに国際薬膳師の免許保持者でもある。20代前半は中国にて産婦人科医として働いていた。当時の中国は一人っ子政策がとられていた。様々な葛藤の末、2000年、憧れであった日本への留学を決意。先に親戚が住んでいた
山形県にて3年間を過ごす。その留学中に出会ったのが現在のご主人。その後国際結婚、3人の子どもを育てながら自身も進化をし続ける、スーパーママさん経営者だ。
ご主人の転勤に伴い半田の地に出会い、半田の土地や住む人々の優しさに魅かれ、2009年、定住を決断。そんな中、福建省では生活の中で当たり前の存在であった、中国茶のお店をやってみたい、お茶の魅力を伝えていきたいという思いが強くなる。当時は小さな子どもたちの子育てをしながらであった為、まずは自宅にお店を設けた。いつか大きなお店にできたらいいなと夢を大きく持ち、趣味感覚で始めたお店。しかし、周りで支えてくれる仲間や家族の応援があり、チャンスは思いの外、早く訪れた。2015年、現在の場所にお店を構えることができた。
漂香茶館はランチタイムになると、毎日女性客で満席となる。人気の秘訣は、西山氏自身がブレンドしている唯一無二のお茶と四物湯(しもつとう)という薬膳スープ。提供するほとんどの料理にはこの薬膳スープが使用されている。この薬膳スープは西山氏自身が3人目出産の際に体調を 崩したことをきっかけに、自らの知識を駆使し、オリジナルで考案したものだという。東洋医学では、病気になる前に予防をするという考えがあり、これからもお茶や薬膳スープを通して養生の仕方を多くの人に伝えていきたいと話す。
漂香茶館では通常の営業とは別に、毎月最終金曜日と土曜日に様々なテーマでのお茶会・薬膳料理教室等が開催されている。これもまた、幅広い年齢層のファンが集まる。半田市内からはもちろん、名古屋市や県外からも足を運んでくれるお客様もいるとのことで、絶えない人気がうかがえる。
少しでも、これまで支えてくれた周りの方の役に立ちたい、恩返しがしたい、体に良いものを提供したいと、コロナの自粛期間でも休業はせず、お店に立ち続けたという。その常にお客様に寄り添う気持ちも、常連客で賑わう理由なのだと伝わってくる。
今後の挑戦について尋ねると、ディナー営業や店頭・通信での販売事業にもさらに力を入れていきたいと教えてくれた。薬膳料理の新しい展開はもちろんのこと、ディナー営業では薬膳酒を提供できる空間を作るなど、今後もどんどんと新しいチャレンジをしていきたいと次なる夢を力強く語ってくれた。
振り返ると、人生無駄であったことはひとつもないという。やりたい事をすべてノートに書き出し、言葉にし、そして、目の前にあることを、ただひたむきにチャレンジしてきた結果が今であると話す。インタビュー中、西山氏が何度も何度も言葉に出したのが『感謝』『おかげさま』といった周りの方々への気持ち。今ある状況にありがとうという気持ちを常に持ち続けること。それが現在よりもさらに大きく羽ばたく原点なのかもしれない。 (取材・長谷川有華)
【住所】半田市有楽町8-27-1 【代表】西山杏実
【創業】2010年
【営業時間】11:00~15:00 / 17:30~21:00
【定休日】第一月曜日(終日)、月曜日ディナータイム
※第一月曜日を除く月曜日のディナータイムは、
10名様以上のご予約にて営業致します。
【TEL】47-6897 【Instagram】@hyokochakan
2022年2月10日(木)
末っ子の長男(姉2人)として生を受け、両親から後継者として期待された。だが心中は穏やかではなかったと言う。家業だから、長男だからその道を歩くことは腑に落ちなかったと振り返る。
「自然の流れで家業に入社し、年齢を重ねるうちに後継者としての意識が芽生えてきました。入社当時はパチンコ屋の電気設備や照明の施工などが多く、早朝から深夜まで激務の連続でした。工場等の稼働時間外の仕事もあり、休日やお盆も関係なく働いていました。仕事は厳しくて辛いこともありましたが、現場は自分だけの世界で仕事に没頭でき、気楽でした。その時の僕にあっていた仕事だったと思います」
30歳半ばで、仕事も営業やお客さまとの調整など現場から徐々に距離を置き始め、取締役に就任した。その頃から少しずつ仕事に対し
ての意識も変わり始めたようだ。
「役をいただき、僕自身が変わったかなと自覚をしているのはお客さまとの接し方ですね。言葉遣いを気にして、ちょっと緊張しています(笑)。同時に仕事に対する姿勢も変わったかもしれません。亡き父は仕事が趣味のような人で、仕事漬けの毎日でした。僕はまだそこまでの域には達してはいませんが(笑)。現職に就いてちょうど1年になります(2021年2月就任)コロナ禍の真っ只中で、不安しかない中でスタートしました」
3代目社長として、責任や英断を求められ、社員を守る立場になった今、立ち位置を認識しながら考動する。新入社員として入社した時は社内で一番の若手だった。取締役に就いた時もそうだったが、現職になった今は、かつて教えを乞うた諸先輩たちに陣頭指揮を執る中で、自問自答する。
「僕の性格から仕事はお願いするという気持ちでしたが、今は指示し、後々は命令するような立場にならなければと思っています。遠い道のりです。現在はコロナ禍の中で、部品等の入荷に時間がかかり納期遅延が多く頭の痛い日が続くなど、色々な課題がありますが、ストレスはたまりません。基本的に悩まないんですね。頑固なこだわりはないのですが、僕には僕の道がある、そう思っています。ストレスに強いのか、能天気なのか(笑)。そこが僕の長所であり、自慢できる点だと思っています。よく3代目云々と言われます(笑)、お客さまの新規開拓、安全第一に職場環境を整えて従業員が働きやすい職場作りに尽力し、さらなる会社発展を目指します」
新たな目標に向かって挑戦する日々だが、同社には創業以来変わらぬ精神が息づいている。社名に使われた『誠』に由来する『至誠一
貫』は経営理念にもなり、その姿勢で仕事に向き合う。先代たちがそうであったように頼まれたら断れないのは血脈のようで、電気が止まったなどの緊急事態の対応も度々のようだ。
「即日対応を心がけています。その日に対処できなくても、一旦は顔を出し状況を把握するようにしています。突然の連絡に休日の予定を立てることもできませんが、そういう仕事と覚悟しています。若干ボランティア的な気もしますが、先々代、先代の『地元に感謝』という想いを引き継いでいきます。その延長線とも言えるかと思いますが、恩を受けたら恩を返す、無理をきいてもらったら、たとえ忙しくても無理をきくなど、ちょっとイメージが悪いのですが、僕流に言えば、『やられたらやり返す』(笑)ことが大切だと思っています。キレイな言葉で表現できませんが、そこに至誠一貫の精神が息づいていると思っています」
人情に厚いことも受け継いだ血脈の一つなのだろう。家業だから、長男だから後継者になる。それも先代たち、地元に感謝した自然の
道だったようだ。
●ちょっと一息●
半田青年会議所を卒業して入った半田商工会議所青年部、いずれも誘われて入会したのですが、僕の学びの場所でした。
年齢層も色々、多様な職種の人たちと接し、仕事の配分がスムーズにできるようになり、時間の使い方が上手くなったことは大きな財産になりまし
た。僕自身、そういう団体に所属することはボランティアとか、社会貢献につながるという風には考えていませんが、人としても地元の人たちとのパイ
プは太くした方が良い、同期や同年とは何よりも得難いものだと活動を通して実感しました。
商工会議所青年部活動での印象深いことは、メンバー全員を紹介する冊子『大縁』 を作る委員会に所属した時です。この時代が今の僕を作ってくれたと感謝しています。
今は諸団体から卒業して自分の時間が作れるようになりました。好きなサウナと麻雀、夜の散歩を楽しんでいます。そんな時にも青年部時代のことを、ふと懐かしく思い出すことがあります。
1974年半田市生まれ。93年東海工業高校卒業。同年入社。2021年現職。半田市在住。当所議員。
2022年2月10日(木)
人生何が起きるか分からない、とつくづく感じています。私は小学校教諭の定年を控えて次の人生を考え、娘も起業を考えていた頃で
した。娘と私は別、一緒に何か始めるという発想はありませんでした。3年ほど前、娘の「起業するなら教育関係で始めようかな」の一言で、教育なら私も協力できるかもしれないと思ったんですね。そこで私の想いを娘に話したところ娘も賛同してくれ、2021年の4月『体験型学童スクール アナザ・ハウス』を開校することを決めました。先ずは40年近い教諭生活の中で、学習指導要領に制限され、出来なかったことを実践しようと思いました。私は共働きで子ども2人を育ててきましたが、両方の両親が子どもたちをみてくれ、あまり苦労していないんですね。そのお返しというと変ですが、今は子育てをしている方は母親に限らず色々な方がいらっしゃいます。そういう子育てを頑張っている方を支援したいという想いでサービスを構成しました。勉強だけを教える塾ではなく、安心安全な預かりと体験・探求型学習プログラム、STEAM教育と習い事(アナハ塾・英会話・ロボットプログラミング・そろばん・ピアノ・習字)が一つになった新しいスタイルの学童スクール(小学生対象)とし、名前の通り、『もうひとつのお家』として過ごしていただけたらと思います。
実は教諭の頃は、勉強の点数が良いことが良いと思っていた時期もありました。それは大切な要素ですが、これからの人生を生き抜く
には、目に見えない非認知能力を伸ばすことがかなり重要になってくると考えています。子どもは人生経験が少ないから気づかないだけ
で、自ら考える力・学ぶ力・伝え合う力・人と関わる力を持っています。その力を引き出すには、色々な体験を通して得意なこと、苦手なこと等、自分を知ることだと思うんですね。そして『なぜ?』『どうして?』という言葉を投げかけることが大切と思っています。子どもは与え方ひとつで、いくらでも力を発揮します。
そのお手伝いができればと、お預かりしている間に私なりにできること、情操教育を核とした質の高い体験・探求型プログラムを考案・実践し、来年度からは理数教育に重きをおいたSTEAM教育も導入します。実地体験=感動体験と考え、様々な体験で感性を豊かにし、課題を見つけ、課題解決をするために行動し、解決していく力を身に付けます。ブレインゲームなどを通じて楽しく遊びながら記憶力・分析力・集中力を高めます。また、芸術に触れ(今月の作曲家と画家を決めて学びます。お迎えの車中はクラシック音楽を流しています)情操を豊かに育み、想像力を高めます。こういうことはなかなかご家庭では出来そうで出来ないことだと思うんですね。そういうことでお役に立てれば嬉しいですね。
体験・探求型学習プログラムの一環として小学1年生のお子さんが『SDGsって何?』というテーマに取り組みました。興味をもってもらえそうなことを投げかけ、『なぜ?』という疑問から始まったのですが、きちんと目的を与え、私も真剣に勉強して的確な助言をすれば子どもは一生懸命に考えます。完成度の高さに、「先生がやらせているんじゃないの?」と言われてしまいましたが、心外です(笑)。それほど、子どもは能力を持っています。
あれもしたいこれもしたいと、色々考えることが好きなので、どんどんん新しいプログラムが出来上がっています。音楽鑑賞や理科実験、造形活動、絵画活動・遊び・スポーツ、読み聞かせなど行う『アナハタイム』を楽しみながら企画しています。星座を学び科学館でプラネタリウムの見学もしました。半田市内の施設に出かけ、半田を知っていただける機会になればいいなと思っています。色々なことを楽しく続けていくことが大切だと思っています。
今までは普通の親子関係でしたが、ここでは娘の弥優(みゆ)さんは経営者、私は実務担当です。、私の想いが先走ってしまって、弥優さんからダメ出しをされることがあります(笑)。経営者としてきちんと先を見る目を持ち、しっかりしていて見直しました。私の娘じゃないみたいです(笑)。弥優さんが教育関係で始めたいと言った言葉からの人生ですが、そういう機会を与えてくれたことは嬉しいことです。その感謝もあって、後進の育成が私の役割だと考えています。
楽しくて仕方ない毎日で、四六時中何が出来るかな、何をしようかなと考えています。確たる趣味は持っていませんが、趣味とはこういうことかと感じています。改めて私は子どもが好きだと感じました。今まで出来なかったことが出来るようになる、その瞬間を見ることは感動です。これからもそういう場面に遭遇出来るような、子どもの可能性を引き出し、伸ばす場所であり続けたいと思います。
(株)ユープロテクト
体験型学童スクール アナザ・ハウス 〜もうひとつのお家〜 榊原 浩子さん
■ 所在地/半田市宮本町3ー217‒21セントラルビル1F
■営業時間/平日 授業後~19:00 土曜日 8:00~19:00 長期休暇 8:00~19:00
■ TEL/89-7288 ■ HP/https://another-house.com
(株)ユープロテクト
STEAM教育・・・
Science(科学)、Technology(技術)、
Engineering(工学)、Art(芸術・教養)、
Mathematics(数学)の5つの単語の
頭文字を組み合わせた造語
2022年1月25日(火)
日本のペットブームに伴い、ペットに対するサービスは年々増加している。トリマーやブリーダーなどが代表的だが、最近ではペット専門の葬儀場もある。愛するペットが亡くなった時に葬儀をきちんと行えるのは、飼い主にとっては嬉しいサービスだ。そんな葬儀場が知多半島で唯一、半田市に存在している。
今から約16年前、半田市乙川の阿久比川沿いに、ペットセレモニーレインボーは誕生した。創業のきっかけは、代表の榊原唯旨さんが犬を飼い始めたことだった。飼うからには、最期まで責任を持って面倒を見なくてはいけない。そんな想いで飼い始めた。当時の知多半島には、ペット専門の葬儀場はなかった。ペットが亡くなって火葬をしても納骨はできず、遺骨が飼い主の元へ戻らないのは当たり前だった。そのことに疑問を持った唯旨さんは、ペット専門の葬儀場の創業に向けて動き出した。
昔からの地元の友人や、半田商工会議所青年部での活動を通して出会った仲間に声をかけた。ペット専門の葬儀場は当時まだ珍しかったため心配されたこともあったが、6名の同志の協力もあり創業に至った。「レインボー」という社名は、「虹の橋」という詩が由来となっている。この詩によると、天国に続く道の手前に虹の橋がかかっていて、亡くなったペットたちは、まずこの虹の橋のたもとに行くとされている。そして、飼い主が人生を全うして天国へ向かうとき、ここで飼い主とペットが再会できるのだ。このあたたかい詩は世界的に有名なもので、多くの人をペットロスから救ってきた。
創業後、最初は試行錯誤の毎日だった。しかし、ペットの飼い主にとっては二度とない、愛するペットとの別れの場。そこに立ち会う唯旨さんに、失敗は許されない。真剣に、誠心誠意、別れの場に立ち合ってきた。毎日、身近に居てくれたペットとの突然のお別れは、身内や家族が亡くなった時以上に涙が止まらなくなる方も多いという。そんな様子を見て、改めて「ペットは家族」ということを再認識するようになった。
「可能な限り、お客様の要望を聞いてあげたい。」と唯旨さんは言う。火葬や納骨方法に選択肢を設け、納得のいく葬儀ができるようサポートしている。年中無休で8時から19時まで、葬儀、火葬、納骨、すべてを唯旨さん一人で行っている。利用希望の全てのお客様が利用できるよう、宗教的なことは排除し、無宗教の葬儀を行っている。予約は電話で受け付けており、お客様の要望を聞いて唯旨さんの方からもしっかりと言葉で伝える、ということを心がけている。
創業して16年、利用者は徐々に増加している。知人からの紹介で来る人や、再度の利用で来る人、インターネットの口コミを見て来る人など様々である。唯旨さんのやりがいは、お客様に「ありがとう」と言われることである。仕事の性質上、葬儀の代金をいただいても唯旨さんの方からお客様へ、ありがとうございました、とは言えない。しかし、代金を支払ったお客様の方からお礼を言われることが多いという。珍しい仕事だと感じると同時に、やりがいに繋がっている。
取材の終わりに、唯旨さんに今の想いを聞くと「レインボーを創業して本当に良かった。以前の仕事では東海4県を飛び回っていたが、今は地元に根付いた仕事ができて、やりがいを感じることもできる。自分に合っていると思う。」と笑顔で話してくれた。レインボーの敷地内には共同のお墓があり、いつも綺麗なお花が飾られている。このお墓は24時間お参りができるようになっており、毎日たくさんの人が訪れている。私自身もレインボーを利用したことがあるため、お参りをすることが多々ある。ペットとの別れは悲しいものだが、レインボーには、家族からペットへの愛情が溢れている。愛するペットの最期を考える時、レインボーの利用をひとつの選択肢として考えてみてはいかがだろうか。(取材:榊原絢美)
【住所】半田市乙川末広町97-5
【代表】榊原唯旨
【創業】2005年 【営業時間】8:00~19:00
【定休日】年中無休 【TEL】26-7739