

2026年3月31日(火)
半田市美原町に拠点を構える「KANEMITSU㈱」。同社は先代から続く表具・内装業として1967年4月に設立した地域に密着した事業所だ。現在は一級建築士と一級表具技能士の二つの国家資格を保有し、設計から施工まで自社一貫体制で行う「町のリフォーム・リノベーション屋さん」として、多くの信頼を集めている。今回は、代表の福添信一氏に話を伺った。
■「建築士の眼」と「職人の技」が呼び覚ます、古民家の真価
同社の最大の独自性は、仕上げの美しさを追求する「表具師」としての感性と、建物の構造を知り尽くした「建築士」の視点が、高次元で融合している点にある。福添代表のモットーは「見えない下地工事からの徹底したこだわり」だ。この強みが最
も発揮されるのが、昨今需要が高まっている古民家再生の分野である。
単に古さを繕うのではなく、建物の「素顔」を読み解くことから同社の仕事は始まる。立派な梁や柱、開放感のある吹き抜けを、解体プロセスの中で丁寧に見極め、再び主役として表舞台へ引き出す。例えば、塞がれていた天井を取り払い、あえて構造材
を露出させることで、現代の建築にはない圧倒的な重厚感と開放感を創出する。
こうしたダイナミックな空間構成に加え、一級表具技能士ならではの緻密な装飾技法が、事業所に唯一無二の価値を与える。本物の「もみじ」を漉き込んだ和紙や、光の陰影で表情を変える「透かし襖(すかしぶすま)」、意匠性の高い障子紙など、伝統的な建具や素材を自在に組み合わせる提案は、まさに同社の真骨頂だ。他店との差別化を図り、自社のブランド価値を空間で表現したい飲食店やサービス業のオーナーにとって、この「技術の掛け算」によるリノベーションは、強力な武器となる。
■BCP対策の新提案、耐震シェルター「剛建」
昨今、事業所にとって避けて通れない課題が「地震対策」や「BCP(事業継続計画)」の策定だ。そこで同社が特に注力しているのが、愛知県内の鉄工所が開発した耐震シェルター「剛建」の設置提案である。「剛建」は、既存の建物内に「頑丈で安全な部屋」を確保するという発想から生まれた木造軸組み構造のシェルターだ。その最大の特徴は、木造の軸組み柱で組まれた本体の上に、角鋼管を配置したハイブリッド構造にある。これにより、万が一、2階部分が崩落して乗っかってきても、その荷重を強固に支え、内部の安全を死守する仕組みとなっている。
「建物全体の耐震改修には多額の費用と時間がかかるが、『剛建』なら最短1日での施工が可能。業務を止めることができ
ない店舗や、重要書類を守りたいオフィスにこそ、この『目に見える安心』を導入してほしい」と福添代表は語る。設置に伴う床の補強工事も一級建築士の知見を活かして自社で完結できるため、導入のハードルは極めて低い。
■地域の「困りごと」に寄り添うパートナーとして
同社は長年、地域に深く根ざし、一人ひとりの暮らしの困りごとに真摯に向き合うことで、揺るぎない信頼を築いてきた。現在は一般家庭向けのサービスが中心だが、今後はその培われた確かな技術を、地域の事業所や店舗が抱える課題解決にも広く展開していく構えだ。
一級建築士としての専門的な知見と、職人の細やかな感性を融合させ、働く空間の安全性や資産価値をリノベーションする。地域の「生活」と「事業」の両面を支える真のパートナーとして、同社はさらなる進化を続けていくだろう。建築士の視点と表具師の技が創る、「魅せる」リノベーションをぜひ事業所に取り入れてはいかがだろうか。(取材:濱島千尋)
【住所】 半田市美原町1-228
【代表】 福添信一 【TEL】 0569-28-3110
2026年3月31日(火)
長年、半田商工会議所の会員ですが、女性会はあまり知りませんでした。7年ほど前にお誘いを受けた時、メンバーはどなたも素晴らしい先輩方ばかりで『恐れ多い』と恐縮し、戸惑いました。でも主人が商店街活動などで刺激を受けている姿が羨ましく、店の中にいるだけでは世界が狭くなってしまう、とお仲間に入れていただこうと決心しました。
ファミリープラザマルアイとして、婦人服・貴金属・バッグ・健康生活の品々を扱ってる当店で日々接客をしている私は、当初はお店の忙しさにかまけて、そんなに熱心ではありませんでした。副委員長のお役をいただいた頃から、出席しないと周りに迷惑をかけてしまうと、意識が少しずつ変わっていきました。そして「体調不良の私の代わりに出席してください」と頼まれることが度重なると、「頼ってくださっている」と、新鮮な驚きを持つようになりました。それまでの人生、頼られることがあまりなかったので…。お願いすれば何でもやってくれる両親、兄に守られ、嫁いできても義理の父母、主人の下で穏やかに生活してきました。女性会で初めて『頼っていただいている』ことを感じた時に、自分の人生で『頼られることもあるなんて』と不思議な感覚でした。今は強くなって(笑)、接客、仕入れを担当し、頼られる側の人になったのかしらと思っています。振り返ってみれば、人のお世話をすることが性に合っていると感じていますから、本来はそういう性格も持ち合わせていたのかもしれないですね。今は初孫にイソイソと会いに行き、娘の助けになればと、あれこれと作った料理を届けてお世話をしています(笑)。
そんな私が令和8年度の女性会会長を務めさせていただくことになり、かつての私に戻りそうです(笑)。素晴らしい力を持たれている皆さんのお力に頼りながら『仕事、生活について学びながら、みんなで楽しく活動しましょう』というスタンスで臨みたいと思います。スローガンは『笑顔つないで新しい一歩』です。昨年、女性会創立20周年記念事業を終え、次の10年に向けて新たな一歩を踏み出す大切な節目の年ですが、何の心配もしていません。メンバーの力強い団結力で有意義な事業が展開されると信じています。昨年好評であった婚活事業、防災セミナー、子ども支援を柱として活動していく予定です。
少し残念なことは事業等への参加メンバーが固定化しつつあることです。多忙な毎日とは思いますが、優先順位を少し上げていただき出席されれば、女性会の良さが分かっていただけるのではないでしょうか。私自身、多様な事業をされているメンバーの皆さんとお話していく中で「そういう考え方もあるのね」と刺激を受けることも多く、女性会は成長させてくれる場であり、時には息抜きの場所にもなっています。また同時に仕事をしていく上で、ヒントをいただくこともあります。
創業63年を迎えた当店は、近年、健康関連商品の取り扱いも始めています。そういう新しい分野に目を向けたのも、メンバーからの影響もあったように感じています。補整下着・電解水素水・ありそうでなかったもこもこ5本指ソックス(保温性が高く、医師の推奨商品)など好評をいただいています。私もスキンケアーアドバイザーの資格を取り『美と健康』をテーマに、色々なことにチャレンジしています。お客様からお客様・お友達へと情報が共有され、マッサージやオステオパシーの施術に試着
室を使いたいと要望があったり、毎月下旬に店内で『美と健康マルシェinファミリープラザマルアイ』を開催するようになりました。2月のマルシェはキッチンカー、腸もみ、ドライ・ヘッドスパ、整膚、陰陽5行占い・お財布鑑定、手作りデコパージュ作品販売など、多彩なメニューで楽しんでいただけました。(毎月、メニューは変わります)
「今の仕事はあなたの天職ね」と言われますが、お客様と接したり、キレイなものに囲まれているのは楽しくて、その言葉を実感しています。子どもの頃、祖母と母が営む酒屋を手伝うこともあり、接客は身近なものでしたが、きちんとお店と関わったのは子育てが一段落した頃からです。その頃結婚前に勤めていた保険会社で働くことが決まっていましたが、従業員さんが辞めたこともあって、私がその後を担当することになりました。義理の両親、主人と一緒に働くことは仕事も私生活も一緒、ちょっと…と思って(笑)、迷いながらの選択でした。今では、高齢の方とお子さんに人気がある主人と、仲良く仕事をしています。色々な方と接して感じるのは、原色の黄色やピンクなどキレイな色の洋服を好まれる方は元気が良いですね。どうしても無難な黒やグレーに落ち着いてしまうかもしれませんが、首元にスカーフなどで明るい色を持ってくると、顔周りがキレイになり、元気になれそうです。ぜひ挑戦してみてください。
健康で元気でないと何も出来ないと実感し、YouTubeでの朝ヨガ、朝晩のストレッチが日課になっていて、体調は万全です。元気の元は何といっても可愛い孫と会うことと、2匹の愛犬と触れ合うこと。そして福山雅治さんのライブに行くこと(ライブ後の数日間は興奮状態になっています(笑))この3つの“推し活”からそれぞれ異なった刺激をいただき、常に幸せホルモン全
開です。
楽しいことはやる気や幸福感を得られます。女性会の行事を実施する時も、主催している私たちも笑顔が浮かび楽しめるような事業を開催していきたいと思います。皆様のご協力をよろしくお願いします。
■半田市広小路町151ー4
■営業時間 /18:30 ~9:30
■定休日/毎水曜日、 月2回木曜日
■TEL/0569212858
2026年3月31日(火)
2010年4月、人生の糧の“始まり ”だった。ご主人と一緒に居酒屋らんの開業、長女の誕生、そして「横の繋がりが出来るよ」と青年部入会の誘いを受けた。長年の友人(青年部メンバー)からも「籍だけでも入れておいたら」と言われ、「有意義な会だから熱心に薦めてくれるのだろう」とその言葉に従った。だがスタートしたばかりの家業と子育ての両立は、思いのほか時間も取られ苦労も多かった。
「5年ほどのスリープ期間も、誘ってくれた友人がメンバーと一緒に店に来てくれ主人と仲良くなり、人見知りの私とも気楽に話をしてくれて、青年部に関わりやすい環境を作ってくれていました。でも参加できていない罪悪感もあり、退会しようと何度も考えたこともありました。店の営業に差し障りがなかったら、自由にしていいよという主人に背中を押され、両親に子どものお世話をお願いし、少しずつ仕事終了後や定休日に青年部活動に参加するようにしました」
『青年部が好き』と公言し、日々の活力にもなっているが、2020年常熱交流委員会時代はコロナ禍で事業活動の自粛により何も出来なかったが、卒業式の設営を通じて仲間と繋がり、有り難さを感じた。この年度がきっかけとなり翌年総務委員長に就任し、かつて感動したメンタルトレーナー・大嶋啓介氏の講演を、委員会の研修事業としてカタチにしようと行動を起こしたが、講師料の予算が足りないという現実に突き当たった。補助金を受けようという委員の助言・講師の日程調整・会場設定等をメンバーたちと検討を重ね、市民に向けた講演会は大成功を収めた。「講演会よかったね。由香里さんが会長もありだよね」「そろそろ女性会長を出さないとね」という声が、沸き起こってきた。
「それまでは“ノリ”で言っているし、私のことじゃあないよねと思っていて、2年位前から真剣に言われても断り続けていました。でもある時逃げているだけではダメで、きちんとその声に応えなければいけないと思いました。また『やっておけば良かった』と後悔しないかなと自分と向き合い、言葉をかけてくれるのは有難い、受けようと決心しました」
初めて委員長を引き受ける時も、会長の要請があった時も、由香里さんが役に就くことを了承するように、メンバーたちがご主人を粘り強く説得した。メンバーとご主人の関係も良好で、日々の会話から青年部活動を理解しているご主人にとって、『了承』は成長していく由香里さんを応援する証だったようだ。
「スローガンは『今を楽しみ、未来を描く』です。諸先輩からの教え等を基本方針に反映し、得意・不得意を足し合おう。人から学ぼう。自ら臨もう。みんなに活躍の場をつくろう。感謝を伝えよう。大きな挑戦を、みんなで成し遂げようということを大切にしていきたいと考えます。7つの委員会(総務広報委員会、研修委員会、交流委員会、地域委員会、渉外委員会、未来共創プロジェクト、山車プロジェクト)が一致団結して、本会の長期的な意思(NEXT10宣言)に基づき青年部の未来に繋げていただきたいと思っています。青年部では個人では出来ないことも、様々な職種のメンバーの力を借りれば実現でき、やれないことはないと思っています。そのためには互いを知ることで、まずは参加してください。きっと青年部の素晴らしさを体感できます。私も青年部のみんなに支えられて今があり、周りに恵まれみんながいたからここまで来れました。これから、そのご恩をどう返していくのかが私の課題です」
『緩衝材的な存在の人』と形容する周りからの声もあり、かつて諸先輩から手を差し伸べていただいたように、誰かが困難な時に声を掛け、人と人を繋いでいく。フレンドリーな本来の資質と自然体で接する姿勢が相まって、それらは自身の財産になり大きな強みとなっている。人と人が繋がり絆を深めていくことが青年部の魅力と語るように活動を通して、また「一緒にやろう」と誘われたトライアスロン・登山・マラソン・ゴルフと趣味を通してメンバーと繋がり、成長してきた。
「家業の居酒屋らんは共に歩む家族と夢を追う場所です。カフェをやりたかった私に、パティシエを目指す娘から「なっちゃんがカフェ作ってあげるわ」と頼もしい言葉をもらい、縁あってぶどう農家を継ぐ長男と将来はコラボ出来たらと、楽しみに待っています。アットホームな当店は富山の旬な食材(ブリ、白エビ、ホタルイカなど)、らんちゃん焼き(店主自慢の鉄板料理)などや、こだわり抜いた日本酒の数々がお薦めです。料理の美味しさ、接客・サービスが良かったよという声をいただくのはやりがいに繋がってきます」
『子どもは生きがい』と娘さんとの時間を何よりも大切にする。(長男は独立)お店が早く終わった9時、10時頃から近場にドライブに行き、休日には娘さんの好きな京都へ車を走らせる。時には『娘さんの育ての親』の実母も同行して親子3代で旅に出る。2026年4月、青年部会長として、高校生になった娘さんの最大の理解者として、ご主人のベストパートナーとして、ネイリストとして、次なる“始まり”のスタートラインに立った。
●ちょっと一息
『やってみたい』と思うと勢いで始めてしまいます。調理師免許もその勢いで取りました(笑)。その後、細かい作業が好きなのでネイルをしてみたいと軽い気持ちで始めたら楽しくなって、もっと極めたいと思い、スクールに通ったりセミナーに行ってネイリストの資格を取りました。お店の定休日にはネイルサロンに勤めていたこともありました。娘が小学校に上った時に、子どもがいる間は家にいたいと『居酒屋らん』の2階でネイルサロンを始め、もっときちんとやりたいと2年前からは花園町に女性専用サロン『Rn.(アールエヌ)』を開業して、らんの定休日(水・木曜日・要予約)に営業しています。
お客様から「これでまた1ヶ月間頑張れるわ」「1ヶ月に一度ここに来るのを楽しみにしているの」という言葉をいただくことはとても嬉しいですね。私も頑張ろうという気持ちをいただいています。ちょっとしたオシャレでモチベーションが上がるなんて、ネイルの力は素晴らしいと感じています。ネイルを学びたい方もぜひお越しください。マンツーマンで対応いたします。
今も休み無く働きっぱなしですが、ネイルも好き、お店も好き、青年部のみんなも好き、家族
も大好き、好きなものに囲まれていて幸せです。人生楽しんでいます。
1979年半田市生まれ、在住。97年愛知県立半田農業高校卒業。飲食関係に勤め、2010年、『居酒屋らん』開業。同年当所青年部入会。以後、副委員長、委員長、監事、副会長を経て、令和8年度(2026年)会長。
2026年2月27日(金)
市内住吉町で、看板屋を営む同社。同社には、大手広告代理店からの依頼が多数を占めており、愛知県のみならず、岐阜県、三重県、静岡県、大阪府など手広く多方面に活躍している。依頼は、大手広告代理店からのBtoBのみならず、市内を始めとする近隣地域の消費者から、BtoCの依頼もある。同社は、代表取締役の本田員啓(カズヒロ)氏の他、専務取締役の純也氏、ゼネラルマネージャーの翔也氏という家族経営であり、まさに少数精鋭という言葉が似合う会社である。看板といっても、内容は様々。店舗看板・自立看板・電飾看板・外壁ラッピング・屋内装飾・大型野外看板・切文字看板・カーラッピングと制作事例を見ても多岐にわたる。
「看板は、【ただの目印】以上の役割がある」と、純也氏は言う。同社が看板作成に特化して、これまで多くの依頼を受けてきたのも、信念があったからこそ。看板は、店舗や企業の顔として、【どんな業種か】、【どんな雰囲気か】、【入りやすいかどうか】を無意識に伝えるものと考えている。同社では、目的や立地に合わせて、【伝わる看板】を提案することを心掛け、現地調査から、設計・施工まで、一貫して対応を行う。そして、要望には極力スピーディーに応えることを第一に考えている。スピーディーに応えることで、依頼した店舗や企業が、伝える時間も増える。同社の対応速度が、店舗や企業の売上に直結するのだから、役割は非常に大きい。
同社は、本田社長が、平成11年に個人事業から立ち上げ、平成20年に法人成。創業30周年まであと僅かである。独立当初は決して順調とはいえず法人成を機に軌道に乗ってきており、ここ数年は売上が大台も達成できてさらなる飛躍が期待される。これからは、息子でもあり専務取締役でもある純也氏が、右腕的存在から、いよいよ中心となってくるのではないだろうか。社長は、「5年を目処として、事業承継を視野に入れている。」と話し、純也氏も「今ある仕事に満足せず、地域に根付いた仕事も取り入れ、売上拡大したい。」と意欲的に答える。かといって、昔ながらの手書きも無くすことはしないと言ったように、新旧合わせた技術での経営展開を考えている。
純也氏にも仕事に対する考えやプライドがある。当所青年部では、理事を務め、令和8年度からは、常務理事として組織の根幹を支える。技術のみならず、青年部での交流を基に、更なる経験を培って、企業経営にも活かしていくことが期待される。
これからの展望を尋ねると「3年間で売上を3倍、行政ともタッグを組んで、防災に役立つような看板作成を行い、未来ある子どもたちの役にも立ちたい。未来を創ることに賛同いただき、力を貸してくれる社員も募集中です。」と返ってきた。父である
社長が基礎を固め、純也氏がさらなる展開を図る。差し詰め自立看板の如くである。今後も店舗や企業の【伝える力】を高め
るべく、同社は惜しみなく技術を投入していく。意外にも、道すがら眺めている看板が、同社が手掛けたものかもしれない。(取材:榊原鉄平)
【住所】半田市住吉町2-150
【代表者】本田員啓
【営業時間】8:30~17:30
【定休日】土曜日・日曜日
【TEL】0569-32-3080
【許認可】鋼構造物工事業 愛知県知事許可 第68333号
屋外広告業登録済証 愛知県 第725号
屋外広告業登録済証 名古屋市 第1232号
2026年2月27日(金)
出張写真撮影やSNS運用のサポート、広報代行などを行う『ままのて』は、日常の中にある大切な瞬間を、自然なかたちで残すことを大切にしています。写真が好きだった父の影響で、私も我が子や愛犬の姿を日々撮り続けてきました。Instagramに投稿していた写真を見た友人から、運動会や入学式などの撮影を頼まれたことが、この仕事を始めるきっかけです。
『ままのて』という名前には、母親としての視点を大切にしたいという想いを込めました。私自身、3歳から10歳までの4人の子どもを育てる中で、かしこまった写真よりも、その子らしい自然な姿を残したいと感じてきました。卒園式ではお気に入りの場所で遊ぶ姿を、入学式では大好きな鉄棒と一緒に撮影しました。「今、夢中になっていること」や「好き」が写る写真こそが、未来へ届ける最高の記録になると考えています。そうした自然体な写真をきっかけに、最近では「普通の選挙ポスターはイヤ
だから、あなたにお願いしたい」とお話をいただき、撮影からデザインまで担当する機会もありました。
お宮参りなどの撮影では、事前にご家族とお会いし、当日は着付けから参拝まで数時間をご一緒します。単なる撮影係ではなく、同じ時間を過ごす中で空気感を共有することが、そのご家族らしい表情を引き出す鍵だと感じています。母親としての感覚も活かしながら、お子さんの自然体や、その瞬間の「家族らしさ」を丁寧に残しています。
個人の方だけでなく、店舗や企業のSNS、LINE、Web発信に関するご相談も増えてきました。打ち合わせでは直接お会いし、その方の想いや価値観を丁寧に伺うことを大切にしています。飲食店では料理だけでなく作り手の姿を、不動産では物件だけでなくそこで働く人の表情も一緒に写すことで、「その事業らしさ」が伝わる写真になると考えています。
撮影の場では、主役はあくまでお客様です。私は空気に溶け込むように寄り添い、その人らしい自然な瞬間を引き出すことを心がけています。一方で、地域で活動する中で「顔を覚えてもらうこと」も大切だと感じ、親しみを持って声をかけていただけるよう、トレードマークのパーマヘアで自分らしさを表現しています。
2024年3月に創業したものの、創業当初は、胸を張って「事業を行っている」と言えるほどの自信はなく、手探りの中で事業を行っていました。そんな時にPTAのつながりを通じて、半田商工会議所の『はんだなごみ(和)サポート』をご紹介いただきました。2024年度に7名の採択者の一人として助成を受け、それを機に事業主の自覚も芽生え、自分の事業と改めて向き合い、これから何を届けていきたいのかを考える時間が増えました。周りのお母さんたちからの撮影依頼のお声がけも多くなり、支援をいただいたことで、仕事への責任感や意識が大きく変わりました。
支援を受けた後も、助成を受けた仲間との交流が続いています。月に一度、『pivot』で近況を報告し合い、情報交換を行う時間があります。同じように挑戦する仲間の存在に刺激をいただいています。また、商工会議所事業の『新入会員ウエルカム交流会』にも参加し、新たな出会いの機会をいただきました。地元半田で暮らしていながら知らなかった企業や人との繋がりが生まれ、地域の中で学び合える環境の心強さを実感しています。交流の場では、半田の地ビールを味わう機会もあり、地元の魅力を改めて身近に感じる時間となりました。
仕事を始めてから、「イキイキしているね」「楽しそうだね」と声をかけていただくことが増えました。私自身、事業を通して人と関わる機会が広がり、少しずつ自分の中の意識も変わってきたように感じています。子育ても、すべてを抱え込むのではなく、家族の協力を得ながら少し手を離して見守ることで、子どもたちの自主性が育ってきたと感じる場面が増えました。見守ることで、子どもたちが自分で挑戦する力を伸ばしていることを嬉しく思っています。
私は起業という形で社会と繋がる一歩を踏み出しましたが、10年間の専業主婦時代は社会との距離に悩む日々もありました。「今は子育ての時期」と自分に言い聞かせながら、資格取得や学びを重ねていましたが、やはり社会と関わりたい気持ちは消えませんでした。働きたいと思っても、すぐに保育の環境が整うわけではなく、乳児を育てながら仕事を探すのは容易ではありませんでした。生活リズムや家庭との両立を考えると選択肢は限られ、歯がゆさを感じながら過ごしていた時期もあります。
子育てをしながらも、自分らしい働き方を模索している方は多いのではないでしょうか。現在は、子育てをしながらでも安心して一歩を踏み出せる場づくりについても、仲間とともに少しずつ構想を進めています。写真や広報の仕事を通じて得た経験を活かしながら、これから挑戦したい方の背中をそっと支えられる取り組みも考えていきたいと思っています。
写真を通して大切な時間を未来へ残し、地域の中で人と想いをつなぐ存在でありたい。『ままのて』そんな想いとともに、これからも地域の中で歩んでいきます。
■ TEL/070-2032-5877