半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

会員トピックス
はんだの元気印企業

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青いトレーラーが目印!無添加ラーメン店

2023年5月24日(水)

麺屋春花

 「『失敗も成功も自分のモノ』という世界で、やりたいことをしたい」そう決意した代表の冨田氏が、20数年続けたサラリーマン生活に終止符を打ち、【麺屋春花】は始まった。
 冨田氏は、学生時代にアルバイト先の飲食店で調理全般を任され、そこで調理の楽しさを知った。「自分でなにかを始めるなら、飲食店がいい」と思うのは自然な流れだった。ラーメン屋をしたいと決めてからは、泊まり込みのラーメンスクールに参加し、知識や技術などノウハウを学ぶ中で、自分の目指すラーメンの方向性を固めたという。様々なご縁にも恵まれ、2020年4月に無事開店。新型コロナウイルス感染症による第1回目緊急事態宣言の最中のことであった。
 開店当時は、1日限定30食・昼のみの営業に絞り、使い捨てのレンゲや箸を用意するなどイレギュラーな対応で始まった。ただ、冨田氏は「限定数での営業は、開店直後の慣れない期間に良い慣らしにもなった。時短営業の協力金が貰えたことは収益の助けとなったし、今となってはコロナ禍で開店したことは良いタイミングだったと思う」とポジティブに語る。
 麺屋春花は、想いとこだわりが詰まった店である。アメリカントレーラーハウスを改装した店舗は、「ラーメン屋らしくないラーメン屋」・「女性でも1人で入りやすいカジュアルな店」を目指しているとの言葉通り、まるでカフェのような外観と内装となっている。ラーメンは全て、無添加にこだわり「淡麗&ヘルシー」なカラダに優しいラーメン。厳選した小麦粉による自家製麺は、気温や湿度によって加水率を微調整して作られ、小麦の香りを味わえる細麺である。イチオシは「特製海老花麺ミニ鉄鍋雑炊セット」。天日干しで丁寧に作られた由比桜海老は味が凝縮され、香りが他とは一線を画す。
 そんな桜海老の香りが広がる海老花麺を楽しんだ後、〆の雑炊を鉄鍋という熱々の器で再加熱することによって、海老の香ばしさが復活し、最後まで
海老を堪能出来る。よって、海老花麺の雑炊がセットになっているわけが納特製海老花麵ミニ鉄鍋雑炊セット得できる。
 また、海老花麺に関わらず、麺屋春花のメニューは、素材・スープ・麺…全てにこだわった、妥協のない繊細な味である。「ラーメンは、ただ味が濃ければ良いというものではない」そう語りかけられるような気分になる。一般的なラーメン屋のイメージとは異なるこの店は、今後洋風系のテイストも展開予定だそう。
 【麺屋春花】という名前は、物事のスタートを連想させる「春」を由来にしているとのこと。筆者は、心が落ち着くような…新しいものに何かワクワク
するような…そんな「春」のような気持ちにさせてくれる空間とラーメンにピッタリの名前だと感じた。そして、長く続いたコロナ禍という冬の時代は終わりに近付き、これから「春」が訪れることを期待するばかりである。(取材:大島菜乃)

【住所】半田市住吉町7-13  【代表】冨田 一
【開店】2020年4月
【営業時間】
[火水木]11:30~14:00[金]11:30~14:00/18:00~21:30[土]11:00~14:00/18:00~21:30[日]11:00~14:00/18:00~21:00
【定休日】月曜日
【TEL】 090-6085-1515
【HP】 https://menyaharuka.com/



あまいマスクの男が育てる甘いいちご

2023年4月6日(木)

市野園芸

 半田市西部の田代町、まちの喧騒を抜けて、自然豊かな地が広がるエリア。田園や牧場もあり、半田市の農業部門を感じさせるエリアでもある。日を遮る建物も無く、ウォーキングやサイクリングでも気持ちがいい。  
見渡せば、ビニールハウスも目に付き、松堀町の交差点を西へ西へと進めば、「市野園芸」の看板が出現。看板に導かれると、全国最大級の栽培面積を誇るビニールハウス群が広がる。「市野園芸」である。
 同社のビジネスを先導するのは、親子鷹であるお二人。代表の市野幸治氏と、そのムスコ敦紳氏。今回は、敦紳氏にお話を伺った。
 敦紳氏は、大学卒業後、同社に入社。既に15年間、いちごに身を捧げた農業玄人である。彼の朝は早く、早朝6時にはハウスで作業を開始する。自然が相手であるため、猛暑や酷暑、雨や雪も彼には関係ない。来るべき日に備え、手塩に掛けて育てるいちごは、このような彼の努力から成り立っている。だからこそ、同社のいちごは、非常に熟して香りも芳醇であり、口の中いっぱいに甘酸っぱい味が広がる逸品に仕上がっている。
 しかし、そんな味とは裏腹に、農業というビジネスは甘いものではない。前述したように、自然が相手であることに加え、近年の新型コロナウイルス感染症や、原油高の煽りをまともに食らってしまっているのだ。天候不順であれば、育成不順も起きる。ここ数年は天候に泣かされることもしばしばあった。
 だが、新型コロナウイルス感染症は、同社の売上を大きく支えてきたいちご狩りにとって、悪天候以上の大ダメージを与えた。外出自粛傾向の結果、いちご狩り来場者は激減。セントレアにほど近いことで、有利な立地環境だったにも関わらず、外国人観光客は皆無になった他、企業の互助会や福利厚生で利用されていたバスツアーなども激減するなど壊滅的な状況へと陥った。丹精込めて育てたいちごを廃棄する日もあった。
 原油高に関しても、経営状況にはかなりの逆風となっている。全国最大級の栽培面積を誇る同社のビニールハウス群は、重油を使用して暖める仕組みになっている。いちご狩りシーズン中は、ほぼフル稼働でハウスを暖めるため、光熱費も莫大なものとなる。いちご狩りに関して価格改定を実施したが、同社にとって苦渋の決断だった。敦紳氏曰く、「非常に心苦しいことではあるが、今後もいちご狩りを楽しんでいただくためには、価格改定という判断をせざるを得なかった。その分、商品やサービスの向上に努めたい」とのこと。
 そんな状況でも、あきらめずに立ちあがろうとする敦紳氏を支えたのは、半田商工会議所青年部で苦楽を共にするメンバーたちだった。少しでも力になればと、いちご狩りにリピートで訪れるほか、自社企業の社内レクなどで利用するなど、同社を盛り上げていった
 異業種である青年部メンバーとの繋がりは、新事業展開に大きなヒントを与えるだけでなく、一歩踏み出す勇気も与えた。生いちごシャーベットは、同社のいちごを利用してジェラート製造企業の青年部メンバーが協力してできた逸品である他、昨今オープンしたコンテナカフェ【いちのいちごのあま~い隠れ家】も、建物の施工から外構レイアウトなどは、青年部メンバーの建設業者たちが腕を振るったものである。
 代表の幸治氏が基盤を固めて、拡大させた農業ビジネス。青年部という異業種交流を通じて得た仲間たちと新たな事業展開を進める敦紳氏。一皮むけた敦紳氏の手腕で、同社の舵は取られていく。
 SKE48との競演時に披露した、敦紳氏の好きな歌を引用するならば、『カッコつけてないで やれるもんだけで 毎日何かを頑張っていりゃ』で、今後も田園の中に広がるビニールハウスで、同社の挑戦は続く。(取材:榊原鉄平) 

【住所】半田市田代町156-1 【代表】市野幸治
【創業】平成4年12月
【定休日】年中無休 ※コンテナカフェは不定休
【営業時間】 9:00~15:00 
【TEL】 27-7586
※いちご狩りは予約制、販売は随時ですが、
詳細は同店にお問い合わせください。



「素材、器と全てにこだわる粋な店」

2023年3月30日(木)

うな東((株)ひがしうら)

ウナギは昔から夏バテ予防に最適な食べ物として食べられている食品で、ビタミンAが豊富に含まれています。甘辛いタレをかけて焼き上げた脂ののったうなぎ、好物だという人も多いでしょう。今回訪問した事業所は「うな東」。お膳料理やテイクアウトなど、幅広い提供をしている名店である。
代表の東浦氏は学卒後、家業のアパレル事業の後継者として神戸にて修業をしていたが、2年ほど経ったときに、父が急病のため半田に戻り、ブティック「さんひがしうら」に勤め始めた。半田に戻ってからは、様々な地域活動をし、平成初期には半田商工会議所青年部会長(3年間)、JC理事長、愛知県商工会議所青年部連合会会長、日本商工会議所青年部専務理事な大役を歴任した。また、平成中期からは、半田市商店街連合会会長や半田市観光協会副理事長、半田商工会議所にぎわい創出委員会委員長などの役職にも就き、地域のリーダーとして能力を発揮した。
 店舗としては、アパレル部門も軌道に乗せながら、 H13.4月に知多半田駅前にて鶴東(うどん・そば・懐石料理店。のちに閉店)、H13.5月にうな東星崎店、H24.4月にうな東青山店をOPENさせた。これは、人脈や横のつながりを活用し、先を見据えた事業再構築を行い、飲食部門に展開し、現在に至っている。
 うな東の鰻は、浜名湖の提携の養鰻所から仕入れ、関東風に調理し、焼き・蒸し・焼きの工程で調理して、蒸すことにより脂の臭みを取り除きふっくらとした柔らかい鰻に仕上げている。また、タレは四条流16代家元入口修三氏の伝統のレシピを忠実に守り、純正の溜まり、みりん、砂糖と、本物の素材を贅沢に使った一品。
 メニューの一押し「石釜まぶし」は、うな東特製の石窯(韓国南部でしか採れない硬い石「角閃石」を特注した)オリジナル商品である。熱すると備長炭と同様の遠赤外線効果で食
材を、ムラなく調理するため、食材の旨味と栄養分を十二分に引き出す。
昨今のコロナ禍の影響を受け、もちろん事業はダメージを受けた。しかし、新美南吉生誕100周年の際に取り組んだ弁当部門が、この10年で発展し、事業回復への大きな寄与となっている。定番の南吉弁当はもとより、「純系名古屋コーチン弁当」、「RH監修 ダイエット弁当」「極み弁当」など多種多様なお弁当が用意されている。
「地域の方々と従業員に助けられ、当店は存在している。もっともっと、当店の魅力を多くの人に知って欲しい。当店は、四季折々の味、心づくしの味を真心込めてお作りしていま

す」と東浦氏は語り、今日も鰻を焼いている。

              
                

店舗情報/株式会社ひがしうら


◆うな東 星崎店 半田市星崎町3-39-8 24-5710 年中無休
◆うな東 青山店 半田市青山2-18-14  21-7267 水曜定休
◆さんひがしうら 半田市青山2-18-15  24-1777 水曜定休
【営業時間】
◆うな東 昼 11:00~14:30(OS14:00)  
夜 17:00~21:00(OS20:30)
◆さんひがしうら 11:00~17:00
(新型コロナウィルス感染症対策のため時短営業)
【代表】東浦優至



笑顔の「オンリーワン」を目指して

2023年1月30日(月)

ミユキフローリスト

 地元で愛されている花屋さんがネット販売に方向転換し全国にバルーンアートギフトを発送している。販売方法やギフト内容が変わったもののお客様の気持ちに寄り添いながら丁寧にお応えしているのは当初から変わらない。DCM半田店の北側に店舗を構え50年となる。生花や鉢物販売や冠婚葬祭用のアドバイザーとして長年、慕われる存在であった。
 5年程前から店頭販売からネット販売へシフトし主流であった生花からバルーンを取り入れ見た目のインパクトや可愛さ、更には日持ちの改善に繋げていった。お客様の選択の幅を広げイメージが形になっていく楽しさや想いをお客様と一緒に作り上げている。
 顔が見えない分、安心して注文できるよう努めている。「よくある質問」を設けお客様の不安を取り除くことや、注文内容に疑問があった場合、電話かメールでフォローを必ず行う。中には1時間程話すこともある。結果、「お客様が喜んでくれれば嬉しい」と言う。幅広い期待に応えられるようにチームプレーで行う。志が一緒の人、信頼できる人が周りにいることが大きい。それぞれのセクションには頼もしい人材がいて皆で協力しあう。ただ、ミスをして気が付かないことが一番怖い。流れ作業ではなく一点一点気を配りながら注意を払うことを心掛けている。「何でも言ってほしい」とスタッフに言いコミュニケーションにも努めている。
 広告を出していない。お客様と向き合ってきたことを積み重ねセンスを磨いてきた。その結果がレビューの口コミの評価やリピーターに繋がっている。「花模様」としてネットから簡単に検索できる。
 今、長女の山本陽江さんを中心に動いている。何事にも熱心な人で人が好き、そして人の笑顔が見たい気持ちが一杯あふれている。そんな人柄であるためお客様の要望に応え
られるよう努力を惜しまない。美容師経験や子ども好きが高じてアイデアが湧き出てくる。流行を取り入れ、たとえ世間が受 け入れるまで時間が掛かるものでも、後出しする
よりはと自分を信じて進んでいる。
 以前から白のカーネーションをレインボーカラーに染めたものを花束にして自由自在に表現している。お祝い事、法事等のご要望にお応えしている。バルーンに文字や写真を直接印刷できオリジナル商品でよりお客様にとって特別感を与えられお喜びいただけている。また、インスタグラムで近況を常に更新、微妙な配色やバランスを考えた構図でこだわりのある方からも評価を得ている。
 「作業場として使っているスペースを新たな見せ方としての活用を考えています。一つ一つの積み重ねがより多くの方へ喜びや感動を与えられるようこれからも頑張っていきます」
(取材:中村真由美) 
                
【住所】半田市旭町5-28-1ビーイングビル1F
【代表】山田幸典
【創業】昭和47年9月  
【営業時間】9:00~18:00  【休日】年中無休
【TEL】 21-0691



人の心を支えたい

2023年1月17日(火)

カウンセリングルームすずらん

代表の伊藤瑞恵氏は、10代の頃、テレビ番組で観た精神対話士の特集で、震災で家族を亡くし一人になったおばあさんが「周りの人たちも同じだから、辛いなんて言えなかった。あなたが話を聴いてくれて心が軽くなった。ありがとう」と涙する姿に感動し、いつか人を支える仕事をしようと考えていた。30代になり、自身が人間関係のトラブルで仕事上や私生活でも悩み絶望の淵に立った時、ある友人の言葉に救われた。「たった一人でも味方がいれば、最悪の方向に行こうとは思わないでしょ」この言葉をきっかけに10代の頃の決意を思い出し、仕事をしながら、カウンセラー養成学校に通った。交流分析を学びながら様々な人の悩みと向き合う中で、想いを言葉にできない人もいると気付き、箱庭療法を学び始めた。
 箱庭療法とは、カウンセラーが見守る中、クライアントが自発的に、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置いたり、砂自体を使って自由に何かを表現したり、遊ぶことを通じて行う心理療法のことで、言語的面接と併せて行う手法である。言葉では想いを表すことができない人の心の内側に秘めたものが箱庭の中に表現され、それをカウンセラーが読み取り、共感することにより癒しの効果を得られる。
 伊藤氏は、心理カウンセラーや行動心理士など資格を取得し、平成29年5月、箱庭療法カウンセラーとして『カウンセリングルームすずらん』を開業した。開業当初は、レンタルスペースや自宅で対応していたが、それではクライアントに対し十分な周知と安心したカウンセリングができないと思い、現在では独立したカウンセリングルームを構えている。業務内容として、通常のカウンセリングはもちろん、国家資格キャリアコンサルタント取得後はキャリアコンサルティングの技能を活かした就職・転職など仕事に関する悩み相談に応じている。
 また、箱庭心理セラピスト養成講座を開講し、箱庭療法の基礎から実践運用までを指導しており、カウンセラーとしての起業希望者の他、スクールカウンセラーや学校関係者が受講している。
 カウンセリングにおける相談内容は、人間関係や仕事関係(就職や転職、自身は何が適正であるのかわからなくて悩んでいる)が多い。人間関係の悩みには、じっくり話を聞いた上で、言葉で表すことが出来ない部分を箱庭療法により自由に表現してもらい、クライアントが前向きな気持ちを取りもどし行動できるように関わる。開業後5 年が経過し、新規のクライアントはもちろん、リピーターも増えてきた。最近ではペットロスの相談も増えている。ペットロスから立ち直りたいとの相談に箱庭療法を実施し、日常生活に支障が出るほどの悲しみを抱えていたクライアントは、ペットへの感謝の気持ちを持つことができるようになり、前向きな姿勢を取り戻した。ペットロスは正しい対処をしないと重症化し、鬱や不登校、家庭崩壊、時には最悪のケースにも繋がるという。今後は主にペットロスに苦しむ人のために、箱庭療法を活用した独自のカウンセリングに取り組んでいく。
 全ては人の悩みを聞いて心を楽にしてあげたい、人を支える仕事がしたいという想いから…。自身の辛い経験を踏まえ、これからもカウンセリングに励む。(取材:竹内圭志)
             
【住所】半田市岩滑高山町7-42-1 
【代表】伊藤瑞恵
【創業】平成29年5月  
【TEL】080-4523-6567
【HP】https://suzuran-smile.amebaownd.com