半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

会員トピックス
はんだの元気印企業

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心と身体に寄り添う

2025年5月2日(金)

Maruru整体院

半田市乙川にあるMaruru整体院。ここは、ただ痛みを取り除くだけの場所ではない。身体の声に耳を傾け、その人自身が本来持っている力を引き出すことを大切にしている。院長の北原氏は、丁寧なカウンセリングと確かな技術で、多くの人の
悩みに寄り添い続けてきた。
痛みの先にある、本当の原因を探る
 肩こりや腰痛、頭痛、スポーツ障害、産後の不調̶̶。Maruru整体院に訪れる人の症状はさまざまだが、その根本原因は必ずしも痛みのある場所にあるとは限らない。「痛みは身体からのサイン。本当に必要なのは、そのサインがなぜ出ているのかを知ること」北原氏はそう語る。カウンセリングと身体のチェックを通して、生活習慣や姿勢を確認し、不調の根本を探り出す。施術は、身体に無理なく働きかける優しい手技が中心。歪んだ骨格を整え、筋肉や関節のバランスを取り戻すことで、自然治癒力を高めていく。
心まで軽くなる場所
 Maruru整体院の施術室は、落ち着いた空間が広がっている。リラックスできる環境づくりを大切にしているのは、北原氏が「身体と心はつながっている」と考えているからだ。身体の不調は心にも影響するもの。だからこそ、施術中の会話や患者のちょっとした表情にも気を配る。自分の身体の状態を知り、少しずつ良くなっていくのを感じることで、自然と心も軽くなっていく。
地域とともに歩む整体院
 半田市乙川に根ざしたMaruru整体院は、地域の人々とのつながりを大切にしている。健康に関するイベントや講座を開催し、セルフケアの方法や姿勢改善のポイントを分かりやすく伝えているのもその一環だ。痛みが和らぐだけでなく、心まで軽くなる。Maruru整体院は、そんな場所であり続ける。
 「Maruru(マルル)」という名前は、タヒチ語で「ありがとう」という意味だ。北原氏は、この言葉に込めた感謝の気持ちを大切にし、患者一人ひとりと正面から向き合い、共に現実を変えていきたいと心の底から思っている。
 人間には本能的に「変わりたくない」という思考が備わっている。今日の身体の状態を維持しようとセルフケアを頑張っても、48時間後にはその気持ちは薄れてしまうことがほとんどだ。この現象は、自分の意思とは関係なく、誰にでも起こる自然の原理だ。もし「自分は意思が弱いから」「昔から変わらない」と感じてしまうことがあっても、それが人間の「原理原則」であり、不変の事実だと北原氏は語る。
 Maruru整体院では、この現実を踏まえて、患者と共に「変革」を起こすことを大切にしている。身体のケアだけでなく、思
考や心の状態にもアプローチし、患者が自然に目指すゴールに向かえるようサポートを行っている。表面的な会話では現実は変わらないため、患者と真摯に向き合い、患者が抱える辛さや困難を解消する手助けをしている。
 北原氏は、今後もMaruru整体院を通じて、地域の人々が心身共に健やかな生活を送れるよう、感謝の気持ちを忘れずに支え続けるつもりだ。
( 取材:大岩咲紀)
【住所】半田市花田町1‒13‒2
【代表】北原克彰  
【営業時間】9:00~13:00 15:00~21:00
【TEL】0569ー84ー1810
【定休日】水曜日午後、木曜日 



常連と共に歩んだ軌跡

2025年4月3日(木)

酒場やみくろ

JR半田駅からすぐそばの「酒場やみくろ」は、開店してから20年を迎え、江口氏が店長に就任してからは11年目に突入した。大学卒業後、マイナビ本社でイベント統括として働いていた江口氏。特に3年目には年末年始以外休みがないほどの激務をこなしていた。しかし、その中で音楽への情熱が再燃し、最終的に地元での生活を選択。そんな折に出会ったのが、渡邉純氏が経営する『酒場やみくろ』だった。
 店の内装と雰囲気に魅了された江口氏は、翌日にはアルバイトを申し込んだそうだ。約2年のアルバイト期間を経て、彼は店長に昇進した。「社員1人に1つの店を」というオーナー・渡邉氏の考えのもと、『酒場やみくろ』の経営を任された。その後、渡邉氏は「リトルピープル」「カオナガ酒店」と新たな店舗展開を進めていった。
 江口氏が店長として迎えた最初の転機は、開店から2年目のことだった。1年目は元々オーナーの常連客で成り立っていたお店が、2年目になると急に客足が遠のいた。料理経験の浅さが原因だと気付いた江口氏は、常連客の奥様が生ハムとイチジクの料理を一口食べてすぐに返されたことを契機に、料理の腕を磨き直す決意を固めた。現在では、その努力が実を結び、常連客も増え、他のお客様からも好評を得るようになった。
 2回目の転機は、コロナ禍に訪れた。時短営業を余儀なくされた中で、江口氏はお客様の支えを受け、テイクアウトのハンバーガーを新たに展開した。特に「Pain Est」というパン屋から仕入れた良質なバンズを使ったハンバーガーが評判を呼び、売上を大きく伸ばした。また、29種類の創作ハンバーガーを作り、その中からグランドメニューに加わったものもある。特に思い入れがあるのは、桜と菜の花のハンバーガーで、春の期間限定メニューとして多くの人々に親しまれている。
 江口氏は、飲食店は「社会の縮図」であり、スタッフ一人ひとりが成長し、コミュニケーション能力を磨く場所だと感じている。アルバイトの若者たちには、「ここでの経験を通じて、成長し自信を持って社会に出てほしい」と伝えているそうだ。そして、その仲間たちが次々と自分の道を歩んでいくことが、江口氏にとっての喜びであり励みになっている。
 20年という節目を迎えた『酒場やみくろ』。氏は「本当に人に支えられてここまでやってこられた」と感謝の言葉を口にする。その言葉には、周囲への感謝と共に、さらなる高みを目指す決意が垣間見えた。  (取材:藤井悠美)

【住所】半田市山崎町34
【オーナー】渡邉 純  【店長】江口 誠
【営業時間】11:30~14:00(13:30 L.O)17:00~23:00(22:30 L.O)
【TEL】 22-8051
【定休日】昼の部 日・月・祝  夜の部 日・祝



悩める現代人に「癒し」を届けるヘッドスパ専門店

2025年3月4日(火)

Cure

「最近、どうも寝つきが悪い」「体がだるくてやる気が出ない」「イライラしやすくなった」もし、このような悩みを抱えているなら、それは「脳疲労」である。現代社会は情報過多で、常に何かに追われているような状態だ。脳は休む暇もなく働き続け、疲労が蓄積されていく。
 そんな現代人の救世主とも言えるのが、ヘッドスパだ。ヘッドスパは、頭皮をマッサージすることで血行を促進し、脳の疲労を回復させる効果がある。また、自律神経を整え、リラックス効果も期待できる。今回は、2024年7月にヘッドスパ専門店としてリニューアルオープンした【Cure】店主 斉藤氏に、ヘッドスパへの思いやこだわりについてお話を伺った。
 斉藤氏は長年美容師をされており、2014年からは新居町に美容室として【Cure】を営んでいた。「美容室」として、カットやカラー、パーマ等のメニューを提供しており、ヘッドスパはオプションとして行っていた。斉藤氏自身も、シャンプーやマッサ
ージをすることが好きで、お客様に「気持ちよかった」と言ってもらえることがとてもうれしかったそうだ。当時から、ヘッドスパの重要性を感じていた。また、この地域ではヘッドスパ専門でやっているお店はほとんどなかった。『ないなら自分で作っちゃおう』と思い、今回、店舗を移転するにあたって、ヘッドスパ専門店としてリニューアルオープンした。
 斉藤氏は、ヘッドスパを通して、お客様に「癒し」を届けたいと考えている。現代人はストレスを抱えやすく、心身ともに疲れている人が多い。ヘッドスパには前述の通り、脳疲労の回復、自律神経の調整、リラックス効果、血行促進、頭皮環境の改善といった効果が期待できる。ヘッドスパを通して、少しでも多くの方にリラックスしていただきたい。
 そのため同店のヘッドスパには次のような特徴がある。1つ目は、丁寧なカウンセリングである。お客様の状態をよく観察し、どこが疲れているのか、何が原因で不調なのかを丁寧にカウンセリングを行う。2つ目は、こだわりの施術である。カウセリングからお客様一人ひとりの悩みに合わせた施術を提供する。3つ目は、リラックスできる空間である。施術だけでなく、空間にもこだわり、お客様がリラックスできるような雰囲気作りをしている。施術後には、お客様が笑顔で帰っていただけるように、アドバイスやホームケアの方法も伝えている。常にお客様に寄り添った時間と空間を提供している。
 今回の取材を通して、ヘッドスパの奥深さ、そして斉藤氏の熱い想いに触れることができた。ヘッドスパは、単なるリラクゼ
ーションではなく、心身の健康を保つための重要なケアである。「美容×癒し×健康が提供できるお客様に合わせたオーダーメイドスパ」を提供するCureのヘッドスパは、お客様一人ひとりに寄り添い、心を込めて施術を行う。初回限定のメニューも提供しており、ぜひ一度足を運んでほしい (取材:濱島千尋)

【住所】半田市亀崎常盤町3-62-3  【代表】斉藤雪美
【リニューアルオープン】2024年7月  【営業時間】9:00~18:00  
【定休日】月曜、第1・3日曜定休(不定休あり) 




お客様に満足をあたえる

2025年1月31日(金)

株式会社 モミヤマ本店

株式会社モミヤマ本店、今年でなんと創業113年を迎える老舗だ。同社は現社長の祖父である椴山平蔵氏が、「メガネ・宝石・時計のモミヤマ」として明治45年に開業したのがはじまり。以来100年以上地元半田で愛される地域密着型のメガネ屋さんである。そんな老舗の社長である椴山晃雄氏に、今回はお話を伺った。
 氏が小学生のころ、父である2代目社長孝平さんが早世。母である子鈴(こ3すず)さんが 3代目として女 手一つで店を切り盛りする姿を見ていた氏は、「自分が店を継ぎ、母に楽をさせてあげたい」という一心で、大学卒業後、家業を継ぐため眼鏡業界に進むことを決意。東京の眼鏡店で修業した後、さらに眼旧店舗(昭和15年頃)鏡に関する技術を学ぶべく、専門学校で研鑽を積んだ。  
 そして昭和45年、母の跡を継ぎ、4代目社長に就任し、南本町に眼鏡の専門店として「メガネのモミヤマ」を開店。平成元年には時代の変化に伴い、東郷町に移転し、現在に至る。
 「お客様に満足をあたえる」という氏が掲げた社訓のもと、メガネのモミヤマでは、お客様のお悩み・生活シーンをしっかりと伺った上で、実際に眼鏡を使用される場面を想定し、丁寧な検査を行っている。見えにくいといっても原因は様々で、ものを見る機能のどこに不具合があるのかを見極める長年の経験と、厚生労働省が認可する「眼鏡作製技能士」という国内唯一の眼鏡国家検定資格を持ったプロによる高い技術と信頼が強みである。眼鏡フレームの価格帯においても海外ブランド品から格安眼鏡まで取り扱っており、フレームの品揃えも豊富だ。さらに、免許取得時に必要となる距離感覚のチェック(深視力検査)も行っており、深視力に対応した眼鏡も用意している。
 眼鏡の他に補聴器の販売も行っており、店内にはお客様の音域を調べることができるよう聴力測定室を設け、補聴器をより聞き取りやすく調整できるようにしてある。さらに、来店が困難なお客様のための訪問メンテナンスにも対応。高い技術力に加え、親切・丁寧な接客で、半田市外からのお客様も多数ご来店される。
 また、お客様に満足をあたえるだけでなく、眼鏡業界にも寄与していきたいという気持ちから、眼鏡国際ボタイ王国での眼鏡国際ボランティア活動ランティア活動として、毎年タイ王国へお客様から頂いた不要な眼鏡を老眼鏡にリペアし、無料配布する活動も長く続けてきた。新型コロナウイルスの影響により、中断していたが、そろそろ再開したいとのこと。
 取材の最後、改めて氏は「お客様の眼鏡に関する悩みを一緒に考え、解決していきたい。そのためには、私自身も含めてスタッフ一人ひとりがお客様に満足してもらえるように、お客様の気持ちをしっかりと受け止め、技術を磨き、研鑽し続けていかなければならない」と、熱い想いを語った。
 このみち55年、眼鏡のプロフェッショナルは、これからもお客様の心に寄り添い続けていく。 (取材:小林裕也)


【住所】半田市東郷町3-35-2 
【代表】椴山晃雄 
【営業時間】10:00~19:00  
【定休日】年中無休  



最後まで、大工職人として全うしたい

2024年12月27日(金)

㈱柏原建築

市内乙川地区を商圏の8割とする大工職人の柏原正義氏。㈱柏原建築の代表取締役である。氏は、けんか祭りで有名な乙川地区でやんちゃな学生生活を過ごしていた。その後、大工の世界に入り、新居町の竹内建築㈱にて7年、平地町の榎本建築㈱にて4年、阿久比町横松の水野建築にて2年の修業を経て、独立、現在に至る。修業先の親方とは、今でも酒を酌み交わす。竹内建築㈱では、墨付けや家の骨組み、榎本建築㈱では、デザイン性や銘木への拘り、水野建築では、山車修復など細部へのこだわり、をそれぞれの親方から学んだと氏は言う。
 独立後すぐから順風満帆だったとは言えなかった。手間受け仕事や、建売住宅の外注対応等でなんとか生活していた。転機となったのは、自宅を建築したとき。自身の腕やデザイン性を魅せる大きな宣伝になったと言う。しかし、最大の宣伝になった自宅は、家族が生活をしている中での施主と打合せが発生する。これは、家族も施主も互いに居心地が悪いのではないかと考え、数年後に、事務所と併設する作業場を建築。自宅・事務所の建築を契機に、地元の人に認知された。展示場でもあり、自身の名刺として最大の宣伝効果になったと氏は言う。今では、施主の需要に応じながら、リフォームを挟みながらも、年間で新築工事を平均4棟手掛ける。氏は、「施主の懐具合に合わせた工事を手掛けている。仕入れる資材も価格が上昇しているが、賃金が上がっていないこの時代に、ウチに任してくれる施主の予算に合わせたい」とモットーを掲げる。作業場には、最近の大工には珍しく木工具も備えているため、要望に応じた木材加工も可能とする。
 今は常駐大工の他、娘さんの旦那さんを交え、施工する。氏の修業時代は、親方から厳しい言葉を掛けられることもあったと言うが、親方のことは今でも尊敬していると言う。しかし、現在は職人の世界と言えど、当時のような指導はできない。○○ハラスメントとなるからである。しかし、娘さんの旦那さんには、「甘い考えを捨てろ、最初は教えるが次から同じミスはするな」と時折厳しい指導も行うと言う。自分自身が苦労しながら築いた職人としての土台があるからこそ発せられる言葉である。施工の際には、電気工事や水道工事の他、内装工事や塗装工事も、ほぼ地元乙川地区の職人が協力しており、さしずめ【チーム乙川】である。
 氏は、乙川地区西山の保存委員も務めており、西山神楽車で、金物や、せり上げ部分に歪みが出ると、無償で修復を手掛ける。ただし、彫物は彫師の価値を下げるため、触らないという。彫師に敬意を表する同社事務所には、彫常が手掛けた宝尽くしが施された欄間が掲げられている。骨董品店の店主が、それだけ彫物が好きならば、と譲ってもらった逸品である。
 これからの展望を、氏に尋ねると「こつこつ現場に出て、最後まで大工でいたい」と返ってきた。乙川で生まれ、乙川に育てられた地元の大工。最後まで地元の大工職人として全うするため、今日も現場に足を運び、惜しみなくその腕を振るっている。 ( 取材:榊原鉄平)

【住所】半田市一ノ草町208‒82   
【代表】柏原正義
【営業時間】8:00~18:00
【定休日】不定休
【TEL】23-8204            
○許可登録/愛知県知事許可(般-4)第68082号