半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

会員トピックス
はんだの元気印企業

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おらが作る魂の餃子を召し上がれ!

2022年3月14日(月)

餃子のおら

「“うまい”を伝えるため、愛情込めた手作りの料理をお客様に届けたい」そう力強く話すのは、今回訪問した『餃子のおら』の店主・木原淳一氏である。一見強面に見えるが、大変温かみのある人情深い人だ。 木原氏は、幼い頃から料理に興味があり、中学校卒業後、名古屋調理師専門学校に入学し、和食・洋食・中華を勉強するとともに調理師免許を取得。卒業後は、名古屋市内にある大手中華料理店で修業した。先輩料理人から技を習得するため、コツコツと努力を重ね、料理人としての基本を身に付け、30歳の時には料理長に就き腕を振るった。氏が38歳の時、「自分の店を持ちたい」と考えるようになり、半田市内の中華料理店に転職し、働きながら物件を探した。10年後、氏が48歳の時、名鉄青山駅の近くに物件が見つかり店を開くことになる。店名の「餃子のおら」は、氏が尊敬する叔父が富山県で「板前料理おら」という店名で日本料理店を経営していたことが由来。その叔父が亡くなり、店名の一部を引き継いだ。
 店は元スナック経営をされていた物件。ほぼ居抜きの状態で、座席数は、カウンター10席と4人テーブル1卓と2人テーブル1卓。店舗入り口ドアは元スナックの扉のままで、一見入りづらそうに感じるが、餃子を始め、本格中華が味わえる店なので、そのギャップが面白い。看板メニューの餃子は、「焼き餃子」、「しそ餃子」、「水餃子」、「揚げ餃子」、「スープ餃子」の5種類ある。銘柄ポーク「秀麗豚」を使用し、市販のミンチより特別に粗くしたものを使用。餃子のたれも地元の醸造メーカーのものを使用している。無添加・無農薬の食材にこだわり、体に良いものを提供している。この他、酢豚、レバニラ、エビチリ、エビマヨ、唐揚げ、手羽先など中華料理店でお馴染みのメニューを提供している。その中でも餃子と並んで麻婆豆腐も人気メニューだ。その名も「おらの麻婆豆腐」。店名をつけるメニューは味への自信を窺わせる。

開店当初は固定客がつかず苦労したそうだが、今では常連客やその口コミにより、多くのお客様が来店してくれるようになり、満席で入店をお断りする日も多いという。これも氏の熱い想いがこもった絶品料理と人柄がファンを増やしているのであろう。
 今春(4~5月)には清城町に2号店(お持ち帰り専門店) をオープンさせる。そこでは、主婦や学生をターゲットに餃子(焼き、生、冷凍)はもちろん青山の店でも提供している中華メニューを取り扱う。将来的には肉まんや焼売、中華パンなど点心も取り扱う予定である。
 「半田で餃子といえば『おら』といわれるように、これからも頑張ります」と木原氏。『おらが作る魂の餃子を召し上がれ!』
    (取材:竹内圭志)

【住所】半田市青山2-25-11  【代表】木原淳一
【開業】2018年  【営業時間】17:00~22:00
【定休日】火曜日・水曜日  【TEL】84-6590


母は一家の太陽であり 母は一家の医者である

2022年2月10日(木)

漂香茶館

 有楽町にひときわ日本離れした外観の建物がある。中国茶・茶膳・薬膳のお店「漂香茶館」だ。
 代表の西山杏実氏は中国福建省出身。なんと元産婦人科医で、さらに国際薬膳師の免許保持者でもある。20代前半は中国にて産婦人科医として働いていた。当時の中国は一人っ子政策がとられていた。様々な葛藤の末、2000年、憧れであった日本への留学を決意。先に親戚が住んでいた
山形県にて3年間を過ごす。その留学中に出会ったのが現在のご主人。その後国際結婚、3人の子どもを育てながら自身も進化をし続ける、スーパーママさん経営者だ。
 ご主人の転勤に伴い半田の地に出会い、半田の土地や住む人々の優しさに魅かれ、2009年、定住を決断。そんな中、福建省では生活の中で当たり前の存在であった、中国茶のお店をやってみたい、お茶の魅力を伝えていきたいという思いが強くなる。当時は小さな子どもたちの子育てをしながらであった為、まずは自宅にお店を設けた。いつか大きなお店にできたらいいなと夢を大きく持ち、趣味感覚で始めたお店。しかし、周りで支えてくれる仲間や家族の応援があり、チャンスは思いの外、早く訪れた。2015年、現在の場所にお店を構えることができた。
 漂香茶館はランチタイムになると、毎日女性客で満席となる。人気の秘訣は、西山氏自身がブレンドしている唯一無二のお茶と四物湯(しもつとう)という薬膳スープ。提供するほとんどの料理にはこの薬膳スープが使用されている。この薬膳スープは西山氏自身が3人目出産の際に体調を 崩したことをきっかけに、自らの知識を駆使し、オリジナルで考案したものだという。東洋医学では、病気になる前に予防をするという考えがあり、これからもお茶や薬膳スープを通して養生の仕方を多くの人に伝えていきたいと話す。

漂香茶館では通常の営業とは別に、毎月最終金曜日と土曜日に様々なテーマでのお茶会・薬膳料理教室等が開催されている。これもまた、幅広い年齢層のファンが集まる。半田市内からはもちろん、名古屋市や県外からも足を運んでくれるお客様もいるとのことで、絶えない人気がうかがえる。
 少しでも、これまで支えてくれた周りの方の役に立ちたい、恩返しがしたい、体に良いものを提供したいと、コロナの自粛期間でも休業はせず、お店に立ち続けたという。その常にお客様に寄り添う気持ちも、常連客で賑わう理由なのだと伝わってくる。
 今後の挑戦について尋ねると、ディナー営業や店頭・通信での販売事業にもさらに力を入れていきたいと教えてくれた。薬膳料理の新しい展開はもちろんのこと、ディナー営業では薬膳酒を提供できる空間を作るなど、今後もどんどんと新しいチャレンジをしていきたいと次なる夢を力強く語ってくれた。
 振り返ると、人生無駄であったことはひとつもないという。やりたい事をすべてノートに書き出し、言葉にし、そして、目の前にあることを、ただひたむきにチャレンジしてきた結果が今であると話す。インタビュー中、西山氏が何度も何度も言葉に出したのが『感謝』『おかげさま』といった周りの方々への気持ち。今ある状況にありがとうという気持ちを常に持ち続けること。それが現在よりもさらに大きく羽ばたく原点なのかもしれない。     (取材・長谷川有華)
【住所】半田市有楽町8-27-1  【代表】西山杏実
【創業】2010年
【営業時間】11:00~15:00 / 17:30~21:00
【定休日】第一月曜日(終日)、月曜日ディナータイム
    ※第一月曜日を除く月曜日のディナータイムは、
     10名様以上のご予約にて営業致します。
【TEL】47-6897 【Instagram】@hyokochakan


愛するペットのために…

2022年1月25日(火)

ペットセレモニーレインボー

日本のペットブームに伴い、ペットに対するサービスは年々増加している。トリマーやブリーダーなどが代表的だが、最近ではペット専門の葬儀場もある。愛するペットが亡くなった時に葬儀をきちんと行えるのは、飼い主にとっては嬉しいサービスだ。そんな葬儀場が知多半島で唯一、半田市に存在している。

今から約16年前、半田市乙川の阿久比川沿いに、ペットセレモニーレインボーは誕生した。創業のきっかけは、代表の榊原唯旨さんが犬を飼い始めたことだった。飼うからには、最期まで責任を持って面倒を見なくてはいけない。そんな想いで飼い始めた。当時の知多半島には、ペット専門の葬儀場はなかった。ペットが亡くなって火葬をしても納骨はできず、遺骨が飼い主の元へ戻らないのは当たり前だった。そのことに疑問を持った唯旨さんは、ペット専門の葬儀場の創業に向けて動き出した。
昔からの地元の友人や、半田商工会議所青年部での活動を通して出会った仲間に声をかけた。ペット専門の葬儀場は当時まだ珍しかったため心配されたこともあったが、6名の同志の協力もあり創業に至った。「レインボー」という社名は、「虹の橋」という詩が由来となっている。この詩によると、天国に続く道の手前に虹の橋がかかっていて、亡くなったペットたちは、まずこの虹の橋のたもとに行くとされている。そして、飼い主が人生を全うして天国へ向かうとき、ここで飼い主とペットが再会できるのだ。このあたたかい詩は世界的に有名なもので、多くの人をペットロスから救ってきた。

 創業後、最初は試行錯誤の毎日だった。しかし、ペットの飼い主にとっては二度とない、愛するペットとの別れの場。そこに立ち会う唯旨さんに、失敗は許されない。真剣に、誠心誠意、別れの場に立ち合ってきた。毎日、身近に居てくれたペットとの突然のお別れは、身内や家族が亡くなった時以上に涙が止まらなくなる方も多いという。そんな様子を見て、改めて「ペットは家族」ということを再認識するようになった。

「可能な限り、お客様の要望を聞いてあげたい。」と唯旨さんは言う。火葬や納骨方法に選択肢を設け、納得のいく葬儀ができるようサポートしている。年中無休で8時から19時まで、葬儀、火葬、納骨、すべてを唯旨さん一人で行っている。利用希望の全てのお客様が利用できるよう、宗教的なことは排除し、無宗教の葬儀を行っている。予約は電話で受け付けており、お客様の要望を聞いて唯旨さんの方からもしっかりと言葉で伝える、ということを心がけている。

創業して16年、利用者は徐々に増加している。知人からの紹介で来る人や、再度の利用で来る人、インターネットの口コミを見て来る人など様々である。唯旨さんのやりがいは、お客様に「ありがとう」と言われることである。仕事の性質上、葬儀の代金をいただいても唯旨さんの方からお客様へ、ありがとうございました、とは言えない。しかし、代金を支払ったお客様の方からお礼を言われることが多いという。珍しい仕事だと感じると同時に、やりがいに繋がっている。

取材の終わりに、唯旨さんに今の想いを聞くと「レインボーを創業して本当に良かった。以前の仕事では東海4県を飛び回っていたが、今は地元に根付いた仕事ができて、やりがいを感じることもできる。自分に合っていると思う。」と笑顔で話してくれた。レインボーの敷地内には共同のお墓があり、いつも綺麗なお花が飾られている。このお墓は24時間お参りができるようになっており、毎日たくさんの人が訪れている。私自身もレインボーを利用したことがあるため、お参りをすることが多々ある。ペットとの別れは悲しいものだが、レインボーには、家族からペットへの愛情が溢れている。愛するペットの最期を考える時、レインボーの利用をひとつの選択肢として考えてみてはいかがだろうか。(取材:榊原絢美)

【住所】半田市乙川末広町97-5
【代表】榊原唯旨
【創業】2005年 【営業時間】8:00~19:00
【定休日】年中無休 【TEL】26-7739


ものづくりの喜び、人と人とをつなぐ

2021年12月9日(木)

ひらおかステンドグラス工房

 「ものづくりの喜びを伝えたい」そう教えて下さったのは、今回お邪魔した「ひらおかステンドグラス工房」代表の平岡和広さん。35年間、温かい光の作品を制作してきた。
 芸術大学で油絵を専攻していた和広さんはステンドグラス職人である叔父様に在学中にその技術を学び、卒業後間もなくここ亀崎にステンドグラス工房を開業した。当時、知多半島にステンドグラスを商いにしている人はおらず、そのためステンドグラスを日常にどう取り入れてもらうか、試行錯誤を重ねた。住宅の窓に、と建築事務所に営業に出向いた時には「教会建築はやっていない」とお断りされた。大手鉄道会社に飛び込みで営業をしたこともあった。困難な状況ではあったが、当時、デザイン博が開催されていたことはステンドグラスを広める追い風となった。“芸術”を受け入れる機運が全国的に高まっていたそうだ。
 一方、工房として開業すると思わぬオファーを受ける。市の社会教育課(当時)から大人向けのステンドグラス教室をやってくれないかと。これがステンドグラス教室の始まりとなる。現在この教室は芸大同級生の妻の美貴さんが主となり13クラスを月2回、隔週で開催されている。生徒数は現在100名前後で、その中には30年以上通っている方もいらっしゃる。「ただ作品を作るという目的だけでは、こんなに長く続けてもらえなかったと思う」と美貴さん。作業の合間に聞こえる何気ない会話を聞き、生徒さん同士の共通点に気付き“人と人とをつなぐ場”となるよう意識して教室を運営している、と教えてくれた。また「大人になると褒められないよね、祝われないよね」との想いから、この教室では展覧会への出品を通して生徒さん一人一人を讃えることも大切にしている。なにより、こうした体験を通じて“ものづくりの喜び”を感じてもらいたいと願っている。
 和広さんが転機を迎えたのは1999年。国の重要文化財となる明治村の聖ヨハネ教会堂のステンドグラスの制作を行ったのだ。同じく明治村にある聖ザビエル天主堂の華やかなデザインとは対照的な落ち着いたデザインは、当時の京都の風土と文化に調和させ、教会に救いを求めやってくる人々の心を深く癒してきたと想像する。この他、半田市役所ロビーにある扇型の壁面装飾ステンドグラス『歴史と伝統のまち半田』や一畑山薬師寺の涅槃像が納められている建屋の格縁天井ステンドグラスなどが代表的な作品だ。油絵を学んできた和
広さんは、ガラスという素材で絵を描いている、と語る。それまでステンドグラスと言えば西洋のマネをする風潮だったが、和広さんは「和」を意識した作品を創り、人がやらないことをやり続けてきた。
 工房にあるガラスの種類は筆者の想像を超える多様なものだった。透明、半透明を使い分け、切り方、切る場所によって幾重にも表情を変えることができる。ステンドグラス教室に通う人・作品を依頼する人もまた多様な個性を持ち、自分の輝きに可能性を見出したいとここに訪れるのかもしれない。
 半田市亀崎町でこれからも素敵な作品を作り続けていただきたい。             (取材・加藤由香恵)


【住所】半田市亀崎町10-17  【代表】平岡和広
【創業】1985年  【営業時間】9:00~18:00
【定休日】日曜・祝日  【TEL】29-3310



キレイに、オシャレに、健康に。最高級のトータルケアを。

2021年11月18日(木)

株式会社A&Y

今年10月に花園町に店を構えて10周年を迎えたのが、今回ご紹介する「DOG SALON ROYCE-ドッグサロンロイス-」である。2020年4月にドッグアパレルの製造販売を本格化するために法人化した。
 代表の松原朱里氏は生まれは刈谷市だが、様々な縁に恵まれ、花園町でドッグサロンを開店することとなった。もともと犬が大好きで、ご自身も5匹のワンちゃんと一緒に暮らしている。ペットサロンの道に進んだのも、飼っているワンちゃんを自分好みにトリミングしてくれる店舗が見つからず、それならば私がなればいいと考えたからだそうだ。はじめは実家の刈谷市にあるペットサロンに就職し、5,6年勤めたのちに独立することとなった。当初は亀崎に居住しそこでペットサロンを開業した。1年程経過したころ、現在の花園町に居住と店舗を移し、現在に至る。 16,7年程前に自分自身に大きな影響を与える人物と出会った。独立をするきっかけだったり、経営に関するノウハウを教えて頂いたりと、人生においても、会社経営においても、松原氏にとって大切な人となったという。ドッグサロンの店舗名である「ROYCE(ロイス)」もその方が飼っていたワンちゃんの名前をいただいたそうだ。また、最高級車「ロールス・ロイス(Rolls-Royce)」と同じスペルで、これには他とは違うワンランク上の上質なサービスとリラクゼーションを提供するという意味も込められている。
 その店舗名のとおり、「キレイに、オシャレに、健康に」をコンセプトにワンちゃんの性格や毛質やコンディションなどを考慮し、細部まで丁寧に施術が行われる。美しい仕上がりはもちろんのこと、ワンちゃんに負担・ストレスが少ないのも嬉しい。卓越した最高のトリミング、最上級のシャワーケアで訪れるゲストと大切なワンちゃんに高品
質なサロン体験を提供し続けている。
 そして、2020年4月よりドッグアパレルの製造販売を始めた。始めたきっかけはドッグサロンのお客様だった。これまで、既製品の服をかわいいと思えずにいたが、そのお客様がデザインし、作られた洋服はとてもかわいく、一緒に暮らすワンちゃんに着せたいと思った。そこから、その洋服を自分が楽しむだけでなく、多くの人にも販売したいとえ、本格的にドッグアパレルの製造販売を行うこととなった。ドッグアパレル「PP*closet」はネット販売が主で、店頭での販売はされていない。
 ぜひホームページでそのこだわりの洋服を見てほしい。『大人も欲しくなる上質なリアルクローズを…』をコンセプトに掲げ、大人も欲しくなる上質な普段着に拘り、ベーシックな服を中心に、時には遊び心を少々プラスし愛犬の魅力を最大限に引き出せる形にデザインされている。
 ドッグサロンもドッグアパレルも、訪れるゲストとワンちゃんがより幸せに過ごせるように寄り添い、それぞれに合ったサービスを提供する。愛犬とともに暮らしている方はぜひ一度体験していただきたい。(取材:濱島千尋)

【住所】半田市花園町4-2-2 【代表】松原朱里
【創業】2011年 【営業時間】10:00~19:00
【定休日】水・木曜日 【TEL】58-0613
【HP】DOG SALON ROYCE http://royce-dog.jp/
   PP* closet http://pp-closet.co.jp/