半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

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華やかな目元で、モチベーションを高く

2025年3月4日(火)

nina EYERASH&EYEBROW 新井 結花さん

 3月下旬にまつ毛エクステとパーマのお店を新規移転オープンします。自宅横にサロンを併設し、仕事の合間に家事や子どもとの時間も取れ、子育て中の私にとって理想的なカタチでの再スタートです。
 自分のお店を持つまでは、それぞれ特色を持つ2店で働き、7年前に結婚を機に花園町の貸店舗でサロンをオープンしました。その後、出産し、当時を思い返すと仕事と子育ての両立は本当に大変でした。生後2ヶ月で復帰し、朝10時から夜の10時位まで働きました。子どもを1歳から保育園に預けていましたが、体調不良で突然のお迎え等により、お客様に予約の変更をお願いしご迷惑をお掛けしたこともありました。その頃の記憶がないほど必死でしたが、子どもはもう4歳になりました。
 この業界も、様々なサロン方針を持っている店舗があります。私自身が以前働いていたサロンは、技術力・カウンセリングを重要視したお店で、そこのシステムが自分のお店の基盤となっています。施術後にお茶とお菓子をお客様に楽しんでいただきながら、美容のことや世間話などをする、この時間を大切にしています。
 美容業界のトレンドは目まぐるしく変わります。私が産前産後の3ヶ月間お休みしお店に戻った時は、コロナ禍であったことも重なり、状況が変わっていました。凄く焦り、常に情報を取り入れていく大切さを実感しました。商材等はその時々で変わり、その辺りの情報やトレンドを意識し、メニューは進化し続けています。今話題は次世代まつ毛エクステ『LEDエクステ』です。専用の接着剤とLEDライトで光を照射し硬化させ、今までにない持続力(通常の1.5倍~2倍)と、美しい仕上がりを維持できる最新技術です。アレルギー反応が出てまつ毛エクステを諦めていた方にもお薦めです。
 当店は、20代~60代までと幅広い年齢のお客様にご来店いただいています。働く女性が多くなった今、メイクの時短・目元を華やかにし、モチベーションを上げることで、日々の生活にハリを出す。そのお手伝いが私にできることかなと思っています。また、新しいお店では、子育て中で自分の時間が取れないママや忙しい女性の方に癒しの時間を提供できる、サロン作りを目指しています。将来はお客様・スタッフのために託児所を設け、働くママを応援していきたいと考えています。
 開業した頃に知人に誘われて青年部に入り、今年度は広報ブランディング委員会の委員長を務めました。会長や専務、委員会メンバーが私と同じような子育て世代だったので、「やっていけるかな!」とお引き受けしました。仕事と子育ての両立に苦労した経験から、子連れでも参加できる会にしたいと思い、役員会や総会には子どもを連れて参加しました。夜のゴールデンタイムに会議へ連れていき、子どもとの大切な時間を青年部のために使ってしまいました(笑)。でもメンバーや事務局さんから可愛いがっていただき、大人との触れ合いもでき、子どもにとっては将来的には大きな財産になったのではと感謝しています。
 昨年末に開催した『YEGフェスタ』はフィナーレでは見るだけでなく、体験型のイルミネーションにこだわり、ランタンの打ち上げを行いました。子どものために考えたことを委員会メンバーがカタチにしてくれました。事業が終わり帰宅したら、玄関ドアに袋がかかっていて、お菓子に手紙が添えられ、「素敵な事業をありがとうございました。頑張ってくださいね」と書かれていました。普段、付き合いのないご近所さんからのお手紙でした。とても嬉しかったですね。インスタにも「とても良い事業だった」と投稿があり、やって良かったと思っています。この1年は委員会メンバーに助けられたことが多くありました。子どもが寝てからの動きですので、レスポンスが遅くご迷惑を掛けた時もフォローしていただき、ストレスなく過ごせました。ありがとうございました。
 最近、23歳の頃に参加した研修で立てた『ライフプラン』が出てきました。その時は夢も希望も無かった毎日でしたが、何か書かなくてはと何歳で結婚、出産、独立と書いたんです。見返すと、全てその通りに進んでいて『ライフプラン』を立てることは大事なことと思いました。半田商業高校でお話しする機会があった時も、ライフプランを立てることの重要性をお話ししてきました。
 私は職人気質で今までは技術の追求をしてきましたが、スタッフを雇用するこれからは社業発展のために経営の勉強も始めて、青年部の今年度スローガン『社業繁盛! 咲き誇れ!』に沿って頑張っていきます。

■半田市冨士ケ丘6-33-2  
■不定休  ■TEL/30-8270
■予約制 ホットペッパー、公式ライン(女性限定・完全個室)
■営業時間/10:00~22:00(最終受付20:00)ただ今、夕方以降はリピーター様限定のご案内





美味しい珈琲とケーキ!

2025年2月6日(木)

コメット 新美 麗未さん


 「お母さんは作れないから自分で作って」と母に言われてケーキ作りを始めたのが幼稚園くらいの頃。バレンタインデーにお友達に配り、小学校の職場体験は『リヴェール二ッ坂』さんでお世話になり「将来こういう仕事をしたい」と感想文を書き、パティシエになると決めていました。だからお菓子作りの専門学校に進み、コーヒーと洋菓子作りを学び、名古屋の珈琲専門店に就職しました。楽しく働いていましたがコロナ禍で閉店してしまい、地元に戻ってイタリア料理店に勤めました。料理はオーナー、私は菓子部門を担当し、専門学校で学んだことをベースに、独学でティラミス、パンナコッタなどイタリア菓子を作る毎日でした。両店で3年ずつ働いた後、このお店の雰囲気が一目で気に入り2023年12月、28歳で開店しました。今までの繋がりや地元の繋がり、インスタグラマーの投稿等もあり、初日からたくさんの方が来てくださいました。とても一人では回せず、彼に手伝ってもらうほど盛況で、色々な人に私の作ったケーキを食べていただけたのは嬉しかったです。
 メニューは珈琲と、キラキラ感と甘さを抑え素材の良さを活かしたシンプルなケーキです。種類は多くありませんが、あれこれとレシピを考え作ることが好きなので、その日によって様々なケーキをご提供しています。「優しい味ですね」良く言われる言葉です。基本はショートケーキとタルトで、地元で採れるフルーツを使っています。ここは私がこだわりたい点で、イチゴ、モモ、マンゴ、レモンなど知多半島の農家さんから仕入れています。食べられるお花を飾ったホールケーキは私の自信作です。
 半田はケーキ屋さんが多いからか、ケーキを好きな方が多いような気がします。珈琲とケーキ、どちらも美味しいお店を目指して、イタリア製の良いエスプレッソマシンを導入しました。ぜひいらしてください。テイクアウトもOKです。私はご飯を食べた後にカフェへ行きたい派です。知多半島にはそう言った個人店が少ないかな?じゃあやってみようと夜は8時まで営業しています。目指すのは気軽にフラッと立ち寄っていただけるようなお店。特別なイベントを開催することもなく、ゆっくりホッとする時間を過ごしてい ただける場所でありたいと思っています。お客さまは一人で来店される方も多く、口コミでいらっしゃる、近所の方がほとんどです。

 物件を半年探して、一目で気に入った店内には好きと憧れがいっぱい詰まっていて、アンティーク好きな私にピッタリでした。ピカピカのお店が多い中、あるものをそのまま残し、使っていくことが好きなんですね。初代の方が喫茶店として開店して50年、10年前に一部改装はしたものの、開店当初の昭和な雰囲気をあちこちで醸し出しています。白と茶色の落ち着いた店内、ヨーロッパ調の丸い窓、可愛いランプシェード、クラシカルなステンドグラスと、全てが私の憧れていた設えでした。お店には作業風景が見える大きな窓が欲しいと思っていて、リフォームし、その夢を叶えました。小学生の頃、大きな窓越しからケーキを作る人を見た時に「ワー」と感嘆した記憶は今も鮮明に残っています。作業をしているのが見えるのは大人でもワクワクするのではないでしょうか?今ここで下準備をしたり、ケーキを作っています。見られているのはちょっと気恥ずかしいですね。

 私はコツコツと地道に努力をし続けていくことが得意で、一人でできる範囲で、人との繋がりを大切にしていきたいと、席数は11席。一人でやっていくのにちょうどいい感じです。あまり忙しすぎるのはお店の趣旨と違うので。インスタグラマーやメディアからの取材もお断りし、情報からは意識的に遠ざかっています。色々な意見に影響されやすい方だと思っているので、テレビは持っていないし、インスタも見ません。食べログに、「オムレットがお気に入りという口コミの投稿があるよ」と教えてもらい、私も初めてオムレットが人気なんだと知りました(笑)。
 「20代で店を持つのは早いのでは?」とアドバイスもいただきましたが、私にとっては20年くらい思い続けた夢が叶い「やっと自分のお店が持てた」と感無量でした。飲食業は拘束時間も長く体力勝負ということもあり、色々な苦労もありましたが、小さい頃からの夢を実現した自分のために頑張り続けていると実感しています。自分のお店を持つことは私の人生の一大イベントです。男性のサポートに回るのではなく、自分の力だけで生活できる力を持つことが大人の生き方だと、小さい頃から思い描いていました。
少しずつその理想に近づいているのかなと感じています。 

■半田市出口町1-45-16 住吉丸善ビル1階 
■営業時間/13:00~20:00


■定休日/火曜・水曜



お客様に満足をあたえる

2025年1月31日(金)

株式会社 モミヤマ本店

株式会社モミヤマ本店、今年でなんと創業113年を迎える老舗だ。同社は現社長の祖父である椴山平蔵氏が、「メガネ・宝石・時計のモミヤマ」として明治45年に開業したのがはじまり。以来100年以上地元半田で愛される地域密着型のメガネ屋さんである。そんな老舗の社長である椴山晃雄氏に、今回はお話を伺った。
 氏が小学生のころ、父である2代目社長孝平さんが早世。母である子鈴(こ3すず)さんが 3代目として女 手一つで店を切り盛りする姿を見ていた氏は、「自分が店を継ぎ、母に楽をさせてあげたい」という一心で、大学卒業後、家業を継ぐため眼鏡業界に進むことを決意。東京の眼鏡店で修業した後、さらに眼旧店舗(昭和15年頃)鏡に関する技術を学ぶべく、専門学校で研鑽を積んだ。  
 そして昭和45年、母の跡を継ぎ、4代目社長に就任し、南本町に眼鏡の専門店として「メガネのモミヤマ」を開店。平成元年には時代の変化に伴い、東郷町に移転し、現在に至る。
 「お客様に満足をあたえる」という氏が掲げた社訓のもと、メガネのモミヤマでは、お客様のお悩み・生活シーンをしっかりと伺った上で、実際に眼鏡を使用される場面を想定し、丁寧な検査を行っている。見えにくいといっても原因は様々で、ものを見る機能のどこに不具合があるのかを見極める長年の経験と、厚生労働省が認可する「眼鏡作製技能士」という国内唯一の眼鏡国家検定資格を持ったプロによる高い技術と信頼が強みである。眼鏡フレームの価格帯においても海外ブランド品から格安眼鏡まで取り扱っており、フレームの品揃えも豊富だ。さらに、免許取得時に必要となる距離感覚のチェック(深視力検査)も行っており、深視力に対応した眼鏡も用意している。
 眼鏡の他に補聴器の販売も行っており、店内にはお客様の音域を調べることができるよう聴力測定室を設け、補聴器をより聞き取りやすく調整できるようにしてある。さらに、来店が困難なお客様のための訪問メンテナンスにも対応。高い技術力に加え、親切・丁寧な接客で、半田市外からのお客様も多数ご来店される。
 また、お客様に満足をあたえるだけでなく、眼鏡業界にも寄与していきたいという気持ちから、眼鏡国際ボタイ王国での眼鏡国際ボランティア活動ランティア活動として、毎年タイ王国へお客様から頂いた不要な眼鏡を老眼鏡にリペアし、無料配布する活動も長く続けてきた。新型コロナウイルスの影響により、中断していたが、そろそろ再開したいとのこと。
 取材の最後、改めて氏は「お客様の眼鏡に関する悩みを一緒に考え、解決していきたい。そのためには、私自身も含めてスタッフ一人ひとりがお客様に満足してもらえるように、お客様の気持ちをしっかりと受け止め、技術を磨き、研鑽し続けていかなければならない」と、熱い想いを語った。
 このみち55年、眼鏡のプロフェッショナルは、これからもお客様の心に寄り添い続けていく。 (取材:小林裕也)


【住所】半田市東郷町3-35-2 
【代表】椴山晃雄 
【営業時間】10:00~19:00  
【定休日】年中無休  



誠実であり堅実であれ

2025年1月31日(金)

株式会社大成 代表取締役社長 小栗 啓正 氏

 1952年同社は機械工具販売会社として創業。その30年後に啓正氏が3代目の期待を背負って誕生した。現取締役の先代(父親)からは「継いでくれ」とは言われなかったが、その時々で、ごく自然に家業に触れさせられ、仕事を印象づけられてきた。小学生の頃、先代に業界の展示会に誘われ商品を眺め、家業を朧げながら知った。大学生になりアルバイトの相談をした時に、自社で働くことを勧められ、社員と接しながら事業内容や商品をより理解した。その流れに乗るかのように、仕入先のトラスコ中山(作業工具、測定工具などあらゆる工場用副資材の卸売業)に入社し、倉庫当番や伝票整理など内勤に従事した。
 「仕入先に入社することを決意した時、先代に将来は家業を継ぎたいと言いましたら、『頼むわ、でも適性があるかどうかは見極める』と釘を刺されて社会人生活をスタートしました。初めて生まれ育った半田を離れ大阪(本社)で勤務しました。社員寮に住んで電車通勤、週3回ほど仲間と酒盛りをし、すっかり関西弁に染まりました(笑)。3年後に熊本への転勤辞令が出て『本州から出るのか!』と、寂しい思いをしながら真の一人暮らしが始まりました。30歳で家に帰ろうと思っていましたので、計画通りその年に半田に戻りました」
 都合6年間、いわゆる『他人の飯を食う』間に様々な人と出会い、多くのことを学び、それは今でも仕事上で重要な戦力ともなっている。上司からは「何事も受け取り次第」と言われ、物事にぶつかった時には、自分と向き合い自身に問い、自ら解決方法を導き出した。「この売上ではアルバイト並み」と厳しい言葉を投げかけられ、意識を切り替え、新たな方法で取り組むことを体得した。同社勤務の関係会社の子息らは、将来の横の繋がりを強固にするために『あきんど塾』で学ぶ。そこの卒業生は、『ゴールはない、いつまでも五合目』という気持ちを持とうと『五合目会』を結成している。年に一度、東京・大阪で開催される気の置けない仲間との集いは、情報交換の場であり親睦の場であり、心安らぐ大切な時間である。多忙な中でも、懐かしい顔に会いに行く。
 「当社に入社後は事務職で裏方の仕事に関わり、先代は私に一通りの仕事を与え、黙って見ているだけでした。2023年10月に『後は任せるわ』と私に代表取締役社長の席を譲り、口は出さず相談事に助言し支えてくれています。社長就任後の最初の大きな仕事として、新社屋の建設を考えています。先代からは「やらないかんな、社長の仕事だから」と言われ、暗に建設を後押しされています(笑)。働く環境を整えることは重要なことと考えています」
 高齢化や少子化、社会構造の変化などにより人材確保は大きな課題となり、同社も同様である。同時に創業時に数名でスタートし、今では25名の社員を抱え狭隘化も懸案事項になっている。『綺麗な社屋は働き甲斐がある』と自身も感じてきた。大阪時代はドラマに出てくるようなスタイリッシュなオフィスで「こんないい会社で働けるんだ! 」 と感激した。そして熊本時代は氏曰く「掘っ立て小屋のような事務所で、同じ会社なのか?社屋の外観で働き方のテンションは違う!」と実感した。先代が建築して40年余。その歴史を見守ってきた社屋は、3代目の若い感性で新たな顔になり次代に引き継がれていく。
 「初代から引き継いできた『誠実であり堅実であれ』という精神を承継していきます。近くのホームセンターや他の仕入れ先が対応できない商品があると、当社を紹介してくれるのは有難いことです。これも初代から築いてきた『誠実』の賜物と思っています。現職に就任直後、建築業許可を取得し、メーカー・問屋とタッグを組み、建築物の設計から設備設置までを担うなど仕事の幅も広がりました。時流に沿い、生産システムを共に考え、SDGsに対応する商品、省力化機械など、合理化・効率化に役立つ生産ツールの提案など、ニーズに合わせて的確に迅速に対応しています。社内稟議がスピーディで、作業現場まで商品をお届けし、臨機応変にお応え出来るのは当社の強みです」
 金属とボルトを繋ぐ継手屋さん?ボルト屋さん?と言われることもあるようだが、「最新の商品知識と膨大な商品アイテムを揃えた何でも屋さんです」と笑う。1円以下の小さなボルトから何千万円の工作機械まで取り扱い、あらゆる業界のモノ創りを支えるサポーター企業として地域経済を支えている。地場産業の醸造会社では機械メンテナンスを請け負い、生産現場のパートナーとしての役割も果たしている。
 「業界での実施企業は少ないようですが、定時は午後5時で、6時半までに完全退社で昼休みは留守番電話対応。今後は完全週休2日制にします。社員たちからは『そんなことをして仕事は回って行くのか? 大丈夫か?』と心配されましたが、お客様の理解をいただけるようになりました。短時間で密度の濃い仕事をして成果を出す、これからの働き方だと考えています。業界から『知多半島といえば㈱大成』と言っていただきたい、商圏を広げ新規営業所を作りたい、挑戦したいことは山積しています。私自身『何とでもなる』と仕事に取り組み、『何とかなる』と、これまでも何とかしてきました」
 物腰の柔らかさと芯の強さ、実行力、コミュニケーションスキルは先代から引き継いできた『経営者として、人としての武器』だろう。

●ちょっと一息●
 月に一度ほど映画館に出かけたり、動画配信のサブスクでアクション映画やSF映画を楽しんでいます。非現実的な所が魅力で観ているとリフレッシュします。ちょっと疲れ気味なのでしょうか(笑)。
 尊敬する人はここまで会社を育ててきた先代です。経営者として、人として見習うことも多く、常に私の前を歩いている人生の先輩です。父親としても最高で、家族揃って一緒に旅をするなど、楽しい時間を過ごしています。
 大きな声では言えませんが(笑)、社長になると面倒なことも時々あります。家と会社の往復でほんの10分ほど車に乗るだけ。私は車種は一向に構わないのですが、社員からは「社長だからいい車に乗ってください」と言われています。また髪型にもこだわりがなく、面倒なので坊主頭にしたいのですが、これも社員から反対されています。社長業は何かと大変ですね(笑)。

1982年半田市生まれ。2005年日本福祉大学情報社会科学部卒業。同年トラスコ中山㈱入社。11年㈱大成入社。23年現職。当所常議員。



半田商工会議所 会頭 松石 奉之

2024年12月27日(金)

令和7年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

明けましておめでとうございます。令和7年の新春を迎え、謹んで会員の皆さまのご多幸と繁栄をお祈り申し上げます。
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)は2024年12月、日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録しました。日本酒の国内消費は減少傾向で、国税庁によると、2022年の清酒の国内消費数量は40万キロリットル。1989年の134万キロリットルの3分の1以下となりました。嗜好の多様化で他の酒を飲む量が増え、若者の「日本酒離れ」が進み、また、造り手不足に悩む酒蔵も多く、今般の登録を国内外に酒造りの価値を伝える契機にと、期待が高まっています。
 愛知県は、古くから多種類の発酵調味料や発酵食品を使った料理を通じて特徴ある食文化を味わえる地域で、現在の世界的な「発酵食文化」への関心の高まりは、愛知の旅の目的地・デスティネーションとしての認知度向上につなげる絶好の機会となります。2024年5月、愛知県は「愛知『発酵食文化』推進協議会」を設立し、愛知の「発酵食文化」の振興・国内外への魅力発信により、世界から人を呼び込むことを目指しています。
 そして本年5~7月、「発酵ツーリズム東海」が、ぎふメディアコスモス(岐阜市)と半田運河エリア(半田市)をメイン会場として開催されます。発酵をテーマにした「展覧会+物販+観光事業」として、愛知・岐阜・三重の広域ツーリズムを通じ、この地域の持つ「食」の強みを東海地方全体のアイデンティティに据えます。
官民一体となって産業振興を推進することを目的に、半田市が設置した「半田市産業振興会議」(榊原康弘委員長・当所前会頭)はこのほど、半田市への提言をまとめ、当市の産業分野の強み・将来の拡張可能性を有する産業集積群の一つとして「発酵・バイオ産業」を挙げ、民間事業者との連携促進、ゾーンエリアへの学術・研究機関、企業誘致等の環境条件整備を提示しました。“得手に帆を揚げる”。ヒューマンケア、観光・交流など、強みとする分野、潜在するチカラを十分に発揮できるよう、時宜・流れ・風を活かし、関係機関と共に全力で走り出してまいります。
 市内中心市街地は、JR武豊線半田駅付近の連続立体交差への整備事業、半田駅東側地区の土地区画整理事業が進捗しています。これら基盤整備を含む、名鉄知多半田駅からJR半田駅、半田運河にかけての半田市中心市街地は、将来的な人口減少と高齢化等社会構造の変化にも対応可能な都市機能集約型の新たなまちづくりと、居住者・来街者の多様な潜在・顕在ニーズを引き出す消費市場機能の向上を目指した民間主導の取り組みが始まっています。昨年11月、街なかの拠点施設として半田市創造・連携・実践センター(通称:コココリン)がオープンし、「起業」「ビジネス」を志向する人々の多様な交流を図る環境づくりが進められました。また、知多半田駅前広場(東側ロータリー)の改修(2027年度)に向けた意見集約が始まり、半田運河界隈の社会実験など、中心市街地を構成する3エリアの個性を見出しつつ、本年3月にまとまる半田市中心市街地活性化基本計画(半田市)を官民一体となって推進してまいります。
 地域経済では、物価上昇と賃上げが続きます。課題は、名目賃金と実質賃金との差で、2021年夏以降、実質賃金が名目賃金を下回る状態が続いており、消費控えの要因の一つとなっています。価格転嫁が進み、継続的なインフレーションのもとでは、中堅・大企業の収益は増える一方、中小・小規模事業者は総じて価格転嫁が進まず、収益力の差が広がっています。持続的な賃上げには、同時に生産性・収益力を高める必要があり、商工会議所として、直接的・間接的支援を講じていくとともに、関係機関と連携し環境づくりに取り組んでまいります。
 本年、当所青年部は60周年、女性会は20周年をそれぞれ迎えます。地域経済を取り巻く多様な変化がもたらされる中、商工会議所活動における青年部・女性会の果たす役割、将来性は、ますます重要で、大きなものとなってまいります。節目の年を迎え、組織としての更なる発展を期待するとともに、会員それぞれの事業活動の発展に繋がることが出来ればと願うところです。
 新たな一年のはじまりにあたり、全ての会員の皆様に、日頃の事業活動に感謝を申し上げますとともに、会員の皆様と共に前進する半田商工会議所へのご支援、ご協力をお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。